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はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路

テレクラ通いで反撃準備?
壮絶ないじめと闘う“反骨の営業マン”

――“うなぎ君”とバカにされながらもはい上がる戸倉氏のケース

吉田典史 [ジャーナリスト]
【第2回】 2010年2月8日
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 いじめが始まると、日ごろキレイゴトや高邁な理想を口にしていた社員らは、職場の権力者になびく。なかには、ここぞとばかりにいじめに加わり、自分の立場を守ろうとする者も現れる。

 企業の職場では、ほぼ間違いなく、ほとんどの人がいじめを受けている人を救おうとはしない。

 連載2回目は、このような「人権意識なき職場」で静かに闘い抜くタフな「負け組社員」を紹介する。この男性は壮絶ないじめを受けつつも、辞表を出すことなく徹底抗戦した。彼は、ストレスを抱えて心療内科の扉を叩くことになったが、その不満を晴らすためにテレクラ(テレフォンクラブ)通いを続けたという。

テレクラで見ず知らずの女性に話を聞いてもらうことでエネルギーを充電した彼は、資格試験の学校に通い、今では独立まで考えている。あなたにも、彼のような不屈の精神があるだろうか?

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■今回の主人公――這い上がった「負け組社員」

戸倉 修一郎(33歳)

ある不動産販売会社(従業員数300人)の第三営業部(20人)勤務。都内西部のマンション販売を担当する。中途採用試験を経て入社した1年半ほど前から、上司からいじめを受けるようになる。いじめは次第にエスカレートしていったが、闘志を内に秘めているだけに、ギブアップはしない。いまや、自分をいじめる周囲に対して反撃体制を整えつつある。
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(※プライバシー保護の観点から、この記事は取材した情報を一部デフォルメしています)

「俺の話を聞いてほしい……」
生きていく唯一のエネルギーはテレクラ?

 井の頭公園(東京都武蔵野市)に面した通り沿いのビルの2階――。

 「あなたの声、さびしそう……」

 受話器の向こうから、女性の声が聞こえる。本人いわく、「33歳、フリーター」だという。身動きすら不自由するほど小さな部屋に、黒色の大きなソファがある。

 戸倉修一郎は、そこに足を組みながら、腰掛ける。

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吉田典史 [ジャーナリスト]

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年からフリー。主に人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『封印された震災死』(世界文化社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、プレジデント社、小学館などで執筆。


はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路

格差の固定化と大不況のダブルパンチに見舞われた日本の企業社会では、「負け組社員」が続出している。労働問題に精通した著者が、徹底取材で得た生のエピソードを基に、世のビジネスマンが負け組からはい上がるためのノウハウを詳しく教える。

「はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路」

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