旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理
【第80回】 2014年9月19日 車 浮代

江戸時代は猫またぎの一種だった鮪《まぐろ》
価値が認められたのはヅケが発明されてから

 鮪は、江戸時代と現在とで、価値観が大きく違っている食材の一つです。

 なぜなら、相模湾などで獲れる鮪は、江戸の魚河岸に運ばれるうちに傷み始めてしまうからです。

鮪納豆
【材料】鮪の赤身…100g/納豆…1パック/卵黄…1個/葱…1/2本/海苔…適量/醤油…大さじ1/練り辛子…適量
【作り方】①鮪は食べやすい大きさの角切りにする。②醤油に練り辛子を溶いて、1を漬けて10分ほど置く。③納豆は粘りが出るまで混ぜ、葱と汁気を切った2を混ぜる。④器に盛り、葱と刻んだ海苔、卵黄を乗せる。

 特に脂身は傷みが早く、現在では高価な大トロの部分などは、身崩れしている上に臭くて食べられないというので、「だんだら」や「ズルズル」などと呼ばれ、畑の肥料などにされていました。

 鰯や秋刀魚などと同様に下魚《げぎょ》として扱われ、魚好きの猫もまたいで通るというので、「猫またぎ」などという別称で呼ばれることもありました。

鮪の照焼
【材料】鮪のサク…1ブロック/酒…大さじ2/みりん…大さじ2/醤油…大さじ3
【作り方】①ポリ袋に酒、みりん、醤油を注ぎ、鮪の切り身を入れ、空気を抜いて冷蔵保存する。つけ汁がまんべんなく鮪にしみ込むようにして、半日以上漬ける。②1の汁気を切って両面を焼く。

 

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旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理

栄養価の高い旬の食材を、あまり手を加えずにいただく――。これが江戸料理の醍醐味であり、健康長寿につながる正しい食のあり方だと思います。このコラムでは、江戸料理と健康をテーマに、食材ごとの情報とレシピをご紹介していきます。

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