ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
本物の勉強法
【第8回】 2014年9月30日
著者・コラム紹介バックナンバー
白川敬裕 [弁護士]

勉強が苦手は、あなたのせいじゃない!?
【伊藤真×白川敬裕】(第3回)

1
nextpage

大ベストセラー『夢をかなえる勉強法』の著者であり、司法試験短期合格者の輩出数全国トップクラスの「伊藤塾」塾長・伊藤真氏。『本物の勉強法』の著者であり、勉強ゼロ→ラサール高校→東大→司法試験→裁判官→弁護士となった白川敬裕氏。二人の「勉強法・対談」をお届けします(撮影/石郷友仁)

勉強が苦手なのは、「自分のせい」ではない

伊藤 真(いとう・まこと)
1958年、東京生まれ。伊藤塾塾長。81年、東京大学在学中に司法試験合格。その後、受験指導を始めたところ、たちまち人気講師となり、95年、「伊藤真の司法試験塾(現、伊藤塾)」を開設する。「伊藤メソッド」と呼ばれる革新的な勉強法を導入し、司法試験短期合格者の輩出数全国トップクラスの実績を不動のものとする。「合格後を考える」という独自の指導理念が評判を呼び、「カリスマ塾長」としてその名を知られている。現在、弁護士として、「1人1票」の実現のために奮闘中。主な著書に『夢をかなえる時間術』『一点集中力』『伊藤真の兵法』(以上、サンマーク出版)、『伊藤真試験対策講座(全15巻)』(弘文堂)、『中高生のための憲法教室』(岩波書店)、『憲法の力』(集英社)など、多数。

白川:ビジネスパーソンの中には、「キャリアアップのためには、何か勉強をしたほうがいいんじゃないか」「英語くらい話せたほうがいいんじゃないか」とわかっていながらも、勉強に対する苦手意識があったり、日々の仕事に追われたりして、なかなか、勉強に手がつかない人が多い気がします。伊藤先生は、どう思われますか?

伊藤:勉強に「苦手意識」を持っている人はたしかに多いですよね。でもね、勉強に苦手意識を持っているとしたら、それは本人の責任ではないと思うんです。

白川:といいますと?

伊藤:勉強に苦手意識を持つのは、学校で「勉強法」を教わっていないからです。
 勉強法には、本の読み方、記憶のしかた、時間の使い方、集中力の高め方、スランプの克服の方法などいろいろありますが、多くの人が「勉強法のイロハ」すら教わっていません。
「勉強の中身」を教えてもらうことも大切ですが、その中身を勉強するためにどうすれば最も効率的なのかという「勉強法」を教わることのほうが、もっと重要だと思いませんか?
 なぜならそれは、「一生ものの財産」になるからです。

白川:「自分は勉強ができなかった」「自分は勉強が苦手だった」というのは、自分のせいではない、と…。それは、非常におもしろい解釈ですね。

伊藤:そう。だから、「自分は勉強ができない」と思わないほうがいいですね。勉強ができないとしたら、それは頭が悪いからでも、記憶力がないからでもなくて、学校時代に「勉強法を教えてもらっていないから」なんです
 勉強法が身についていれば、誰でも、それなりに勉強はできるようになります。東大に入った人は、頭が良かったというよりも、「早い段階で、優秀な誰かから『勉強法』を教わっていた」というだけなんですよね。だから、勉強が苦手だとしたら、いったん、あえて人のせいにすればいい(笑)。

白川:なるほど……(笑)。

伊藤:まじめな人は「勉強ができないのは、自分のせいだ!」「自分がきちんと勉強をしなかったから、いい点数が取れなかったんだ!」と自分を責めすぎてしまいがちです。
 でも、すべてを「自責」で考えて、自分を批判したり、自分ですべてを引き受けようとすると、重たくなる一方です。白川先生がうつ状態になってしまったように、まじめすぎる人ほど、心が疲れてしまいます。

白川:先生のようなすごい人でも、「人のせい」にすることがあるのですか?

伊藤:もちろん、あります(笑)。10年くらい前までは、私も「絶対に、人のせいにはしてはいけない!」と、まじめに考えていたんです。
「他人と過去は変えられないけど、自分と未来は変えられる!」と思うあまり、「自分さえ変われば、すべてうまくいく!」と考えていた…でもそれは、「『傲慢(ごうまん)』な生き方かもしれない」と気がついた

白川:すべてを自分の責任にするのが、「傲慢」ということでしょうか?

伊藤:だって、「自分の力だけですべてがうまくいく、自分がすべての責任を負っている」なんて、ありえないじゃないですか。どんなにベストをつくしても、環境や相手の状況によって、うまくいかないことがある。
「自分の力だけではどうしようもできないことが、世の中にはたくさんある。多くの人の協力があったからこそ、うまくいくことがたくさんある」ということを、ちゃんと認識すると、自分がどんなにがんばったって、ダメなものはダメだし、「自分のせいだけじゃない」と理解できる
 だから、うまくいかない責任の一部は、人のせいにしてもいい(笑)。そうやってメンタルをコントロールすることも大切であり、それも「勉強法」のひとつだと思います。

白川:なるほど!! 確かに、伊藤先生のおっしゃる通りですね!

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
自分の時間を取り戻そう

自分の時間を取り戻そう

ちきりん 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
生産性は、論理的思考と同じように、単なるスキルに止まらず価値観や判断軸ともなる重要なもの。しかし日本のホワイトカラー業務では無視され続け、それが意味のない長時間労働と日本経済低迷の一因となっています。そうした状況を打開するため、超人気ブロガーが生産性の重要性と上げ方を多数の事例とともに解説します。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


白川敬裕 [弁護士]

弁護士(東京弁護士会所属)、原・白川法律事務所パートナー。 東京大学法学部卒、ラ・サール高校卒。 1975年、福岡県北九州市生まれ。大学4年在学中に司法試験に合格。24歳で裁判官に任官。民事訴訟、医療訴訟、行政訴訟、刑事訴訟等の合議事件に関わる。民事保全、民事執行、令状等も担当。 2003年、弁護士に転身。 著書に『ビジネスの法律を学べ!!』『憲法がヤバい』(共に、ディスカヴァー・トゥエンティワン)、2014年7月まで「ビジネス法務」(中央経済社)にて「民法改正KEYWORD」を連載。共著に『会社の健康リスク対策は万全か』(フィスメック)がある。 NPO法人 日本融合医療研究会副理事長。


本物の勉強法

この連載では、小学校5年生まで「勉強ゼロ」だった白川敬裕氏が、「ラ・サール高校」→「東大」→「司法試験合格」→「裁判官」→「弁護士」になった、【本物の勉強法】についてお伝えいたします。「試験」にも「仕事」にも一生使える、無理や無駄を省いた、王道の勉強法です

「本物の勉強法」

⇒バックナンバー一覧