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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

われわれは今歴史の峠を越えつつある

上田惇生
【第98回】 2008年11月4日
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ダイヤモンド社刊
1700円(税別)

 「平坦な大地にも上り下りする峠がある。そのほとんどは、たんなる地形の変化であって、気候や言葉や生活様式が変わることはない。しかしそうではない峠がある。本当の境界がある。そして歴史にも境界がある。目立つこともない。気づかれることもない。だが、ひとたび越えてしまえば、社会的な風景と政治的な風景が変わり、気候が変わる。言葉が変わる。新しい現実が始まる」(『新しい現実』)

 ヨーロッパ大陸では、アルプスのブレンネル峠がそのような境界だという。それは古より地中海文明と北欧文明を分けてきた。

 1965年から73年のあいだのどこかで、世界はそのような境界を越え、新しい次の世紀に入ったとドラッカーは言う。それが現在なお進行中の転換期である。この転換期は2020年あるいは2030年まで続く。

 われわれは政治家、経済学者、経済人、労働組合幹部、諸々の学者が関心を持ち、書き、話している問題がすでに現実のものとは違うことを知っている。今日の政治学や経済学に特徴的ともいうべき救いがたい非現実性が、その証拠である。

 しかもドラッカーは、われわれが直面している問題のいくつかは、過去の成功によってつくり出されたという。

 「未だに昨日のスローガン、約束、問題意識が論議を支配し、視野を狭いものにしている。それらが、今日の問題の解決に対する最大の障害になっている」(『新しい現実』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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