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【NHKが追い続ける「メガ自然災害」の脅威(下)】
なぜ巨大地震のリスクは終わることがないのか?
最先端研究でわかったXデーの「最後の引き金」

――白川友之・NHKチーフ・プロデューサー

ダイヤモンド・オンライン編集部
2014年11月19日
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 巨大地震は、常に警戒すべき存在である。しかし、東日本大震災から約3年8ヵ月が経った今、人々の地震に対する危機意識は風化しかけていないだろうか。

 ともすれば危機意識が低下しがちな日本人に対し、自然災害のリスクを再認識させる上で大きな役割を果たしたのが、『NHKスペシャル』のシリーズ企画「巨大災害 MEGA DISASTER~地球大変動の衝撃~」だ。その制作陣が、テレビマンとして視聴者に訴えようとしたメッセージとは何か。

前回の「火山大噴火」に続いて、今回取り上げるのは「巨大地震」。いまだ研究体制が不十分な火山噴火に対して、日本は地震の分野では世界トップクラスの研究が行われている。

 特に東日本大震災以降は、研究が急ピッチで進められ、これまで謎に包まれていた巨大地震の発生メカニズムが明らかになりつつある。その過程において、地震を引き起こす「最後の引き金」と言われる“ある物質”の存在も浮かび上がってきた。

 最先端の研究現場では、巨大地震のメカニズムがどこまで解き明かされているのか。いずれ必ず来るであろう「運命のとき」に備えて、我々ができることは何か――。

 NHKスペシャルにおいて巨大地震 MEGAQUAKE」シリーズ、「巨大災害 MEGA DISASTER~地球大変動の衝撃~」シリーズを手がけた白川友之氏(日本放送協会 大型企画開発センター チーフ・プロデューサー)が、膨大な取材の過程で得た知見や最新情報を紹介しながら、我々に警鐘を鳴らす。(構成/ダイヤモンド・オンライン編集部 安田有希子、小尾拓也 編集協力/ダイヤモンド社 ソリューション企画部 宮田和美 番組画像提供/日本放送協会)


東日本大震災を誰が想像できたか?
巨大地震は現実に起こり得るもの

白川 友之(しらかわ ともゆき)
NHK大型企画開発センター チーフ・プロデューサー
1967年生まれ。大阪府出身。1991年 大阪大学基礎工学部卒業後、NHK入局。番組制作局科学番組部、札幌局、制作局科学・環境番組部などを経て現所属。これまで主にクローズアップ現代やNHKスペシャルなどを担当。制作した番組はNHKスペシャル『人体特許』(2001年)、『テクノクライシス・シリーズ』(2006年)、『病の起源・シリーズ』(2008年)、『巨大津波』(2011年)、『巨大地震 MEGAQUAKEⅡ・シリーズ』(2012年)などがある
Photo:DOL

 東日本大震災は、全ての日本人にとって災害に対する見方を変えた出来事だ。我々は以前から、何人かの科学者から断片的にではあるが、かつて想像を絶する地震が発生し、巨大な津波が沿岸部を襲っていたという話は聞いていた。しかし科学者にとって、かつての巨大地震の規模も津波が到達していた範囲も十分には描き切れておらず、研究が続けられているという状況だった。

 2011年3月11日の巨大地震は、1000年以上も前に起きていたと指摘されていた “想像を絶する”地震と津波だった。

 我々メディアは、不安を煽るようなことはあってはならないが、科学的にある程度明らかになってきた災害の最悪の姿については伝え、そのとき何が起きるのか、どう行動しなければならないのか、被害を最小限にするにはどうすればよいのかなどは、迷わず随時伝えていくべきだと実感させられた。

 たとえば、「マグニチュード9の地震が起きる」という情報が出たとする。巨大地震が起きることは理解できても、それによっていったいどんな状況に陥るのか、どういう対応が可能なのかということについて、あなたには想像がつくだろうか。

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