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【島根県】 神様おわしますことが県民共通の誇り

都道府県データ:Vol.24

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第24回】 2010年1月18日
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 全国で2番目に人口の少ない県だから、島根県出身の人と知り合うことはごくまれである。まして、高齢者人口の割合が47都道府県中第1位となれば、あちこち出歩く人も少ないに違いなく、出会いのチャンスはますます減ってしまう。交流の乏しい東日本など、それが顕著である。

 そのため、島根の県民性といってもピンとこないかもしれない。人口が少ないと地味な印象が先に立つが、それでも20年ほど前に総理大臣(故・竹下登)を出しているし、近頃は、石見銀山が世界遺産に指定されたり、NHKの朝ドラの舞台になったりと、話題になる機会も多いようだ。

 それでも、島根県と聞いて、すぐにその位置が思い浮かぶ人は少ないのではないか。だが、日本神話の舞台となっている出雲大社といえば知らない人はいまい。その出雲大社のあるのが島根県である。江戸時代までは出雲(県東部)と石見(県西部)、そして日本海に浮かぶ島・隠岐の三国に分かれていたため、それぞれ人々の気質は大きく異なる。

出雲は勤勉で真面目、なにより我慢強い
石見は明るく開放的

 出雲はさすが神様のおわしますゆえか、勤勉で真面目、なにより我慢強い人が多い。そのうえ寡黙でおとなしく、引っ込み思案で保守的だ。出雲の中心地・松江周辺は、宍道湖など風光明媚な自然に恵まれているし、松江城もあって観光地としては秀抜なエリアなのだが、先のような気質が障壁となっているのか、さほど多くの人を集められずにいる。このままでは、世界遺産が生まれた石見への通過点になり下がってしまいかねない。

 これに対し石見は、かつて北前船などが寄港する港がいくつかあったため、ほかの地域の人たちとの交流も盛んだった。そのせいか人々は明るく開放的で、世智に長けたところもある。また、隠岐はこの二国と違い、かつて遠流の地だっただけに、独自の文化がはぐくまれた。新しいものも積極的に受け入れる進取の気性も目立つ。

 いずれにせよ、島根県人と付き合う際は、神様のいます場所であることに対する尊敬の念を瞬時も忘れないようにしたい。観光以外これといった産業もないこの県唯一の、他県に誇れる部分だからである。


◆島根県データ◆県庁所在地:松江市/県知事:溝口善兵衛/人口:71万9705人(H21年)/面積:6708平方キロメートル/農業産出額:601億円(H19年)/県の木:黒松/県の花:牡丹/県の鳥:白鳥

データはすべて、記事発表当時のものです

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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