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儲かる会社をつくるには赤字決算にしなさい
【第3回】 2015年1月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
井上和弘 [ICOコンサルティング会長]

損失を出しても、
それがキャッシュフローになるのはなぜか?

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余分な借金はどんどん返済したほうが企業経営は楽になる。そのためには、資産を処分して赤字が出たってかまわない。なぜ処分損が出ても大丈夫なのか、利益とキャッシュの関係性を知ることで、打つべき手が見えてくる。

経営者と銀行では、キャッシュフローの見方が異なる

 「余分な借入はどんどん返済しなさい」

 私はいつもこうアドバイスしています。その返済原資は、当然、事業を通じて獲得したキャッシュです。では、1年間で獲得したお金(キャッシュ)はどう計算するかご存じでしょうか。

 「キャッシュフロー計算書を見れば、お金の流れがわかると聞きました。しかし、さっぱりわかりません」
「そもそも、自社はそんなものをつくっていません。どうしたらキャッシュフローがわかるのですか?」
「お金が残るキャッシュフローの考え方を教えてください」

 こういう方も多いでしょう。それなら、こう計算してください。

経営者のキャッシュフロー=税引後純利益+処分損+減価償却費

 銀行が見るキャッシュフローは「営業利益+減価償却費」なので、経営者のキャッシュフローと違います。それはなぜでしょうか。

 営業利益と税引後純利益の間には、2つ大切なものがあります。「支払利息」と「法人税」です。経営者がキャッシュフローを考えるときは、この2つを引いたあとの利益、つまり、税引後利益で考える必要があるのです。

 銀行は、お金を貸し付けて、利息で稼ぐ商売ですので、融資先が利息を払えるかどうかが大切です。なので、営業利益をベースにして、キャッシュフローを考えるわけです。営業利益がたくさんなければ、利息を回収できないからです。一方で、経営者が自社のキャッシュフローを考えるときは、この利息は大きな社外流出になります。つまり、銀行の考えるキャッシュフローと、経営者が考えるべきキャッシュフローは違うのです。

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井上和弘 [ICOコンサルティング会長]

アイ・シー・オーコンサルティング会長。1942年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業。大手コンサルティング会社を経て、独立。企業再建の「名外科医」として、赤字会社の中に入り込み、社長や役員を叱りとばしながら思い切った手を果敢に打って短期間に収益を回復させる。カネ回りのよい仕組みづくりで、衰退産業でも儲かる経営に変えている。経営指導歴45年、これまで450社を直接指導。オーナー社長のクセを知り尽くし1社もつぶさず、一部上場はじめ株式公開させた企業も十数社にのぼる。その実力と人柄に惚れ込んだ社長は数多く、長年の信頼感から後継子息を託す人が後を絶たない。「後継社長塾」「経営アカデミー」(日本経営合理化協会主催)など、日本一高いといわれるセミナーを開いても、常に満席になる人気講師でもある。著書に『社内埋蔵金をお金にする知恵』(中経出版)、『だから、あなたの会社は倒産する』(PHP研究所)、『カネ回りのよい経営』『儲かるようにすべてを変える』(日本経営合理化協会)、『企業は腰できまる』(ダイヤモンド社)などがある。


儲かる会社をつくるには赤字決算にしなさい

利益は出ているのに、なぜか会社にお金が残らない。お金(キャッシュ)を残すには、収入を上げるか、支出を減らすしかない。国内人口が減少 し、海外との競争が激しくなる中で、収入を増やすことは困難だ。一方、支出を減らして資金流出を抑えることは意外に簡単にできる。普段はあま り気にしない「借入返済」と「税金」という2大キャッシュアウトを抑えれば、お金持ち会社に変身できる。

「儲かる会社をつくるには赤字決算にしなさい」

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