ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
Close Up

労働者派遣法の改正めぐり、
厚労省と経産省がつば迫り合い

週刊ダイヤモンド編集部
2009年2月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

製造業務への派遣が、“派遣切り”の温床になっているとして、労働者派遣法の見直し論議が白熱してきている。所管は厚生労働省だが、水面下で経済産業省が激しく動き始めている。雇用創出は厚労省にはできないとうそぶく経産省による“労働行政シフト”の真の狙いはどこにあるのか。

 「なぜ、経産省が雇用問題にしゃしゃり出てくるのだ」と、ある厚生労働省幹部はいらだつ。

 昨年12月の完全失業率は4.4%となり、前月に比べて0.5ポイント悪化し、41年ぶりの大幅な上昇幅となった。いまや、雇用政策は緊切の政治テーマである。

 自民党には、雇用政策を議論する基本組織として「雇用・生活調査会」があるが、そのほかにも、公明党との「新雇用対策に関するプロジェクトチーム」、その傘下に、非正規労働のあり方を議論する「労働者派遣問題研究会」と複数にまたがっている。

 最近、経済産業省の官僚が、これらの会合に“オブザーバー”として参加したり、雇用問題をテーマにして政治家詣でに余念がなかったりと、労働政策にかかわろうとする動きが目立っている。言うまでもなく、日本の労働政策を束ねるのは厚労省だが、所管の壁を越えて、経産省が労働行政へ介入する機会を狙っているのだ。

 なぜか。

 ある経産省幹部は、「厚労省には弱者救済策はできても、雇用創出策を練る能力がない。雇用創出なくして、雇用情勢の好転は望めない。ならば、産業政策とセットの雇用創出策はわれわれにやらせてもらう」と打ち明ける。

 経産省の労働行政への意欲を象徴する出来事を、二つ挙げよう。

 一つ目は、昨年12月末に閣議決定された「独立行政法人 雇用・能力開発機構」(厚労省所管)の廃止後の運営方法についてである。赤字を垂れ流してきた機構は廃止され、職業訓練事業は別の独立行政法人(厚労省所管)に統合、その運営については、「中期目標の策定は経産省と協議する」と注記が付いた。実質的には、厚労省と経産省の「共管」となったのだ。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年1月21日号 定価710円(税込)

特集 天才・奇才のつくり方 お受験・英才教育の真実

お受験・英才教育の真実

【特集2】
村田 vs TDK
真逆のスマホ戦略の成否

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


Close Up

激動する世界経済の流れに、日本も無縁ではいられない。政治・経済、企業・産業、社会の注目テーマをクローズアップし、独自の視点、切り口で「詳説」する。

「Close Up」

⇒バックナンバー一覧