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一人で無理せず、周囲を育児に巻き込もう!

「対人関係」に関するコンピテンシー

大高美樹 [ヘイグループ リーダーシップ&タレントマネジメント領域プラクティス・リーダー]
【第2回】 2015年2月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
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うまく両立できる人と
そうでない人の違いは?

 今回は、ワークライフバランスの達人が発揮している、「対人関係」に関する4つのコンピテンシーを紹介したい。

 まずは、対人関係を活かして人生をエンジョイしている人の例を紹介する。

 Aさんは食品関連の会社に勤める一児の母で、泊りの出張が多い。ご主人とは離婚していて、自分が出張の際に、育児に関して頼れる両親や親せきも近くにはいなかった。出張のない部署への異動願いを出すことも考えたが、現在の仕事内容は自分の適性に合っているし、できればこのまま続けたい。

 当初はベビーシッターサービスの利用を検討したが、母ひとり子ひとりの家庭だからこそ、預け先は、もっと家庭的な雰囲気のところにできないか、と考えた。そこで、「娘をジイジやバアバがいるような、温かい家庭で預かってもらえないでしょうか?」とFacebookに投稿したところ、同僚の両親がAさんの家から2駅のところに住んでいるとの情報を得て、子供の預かりを依頼することになった。

 最初はお互いに気を使いながらのスタートだったが、Aさんの娘は預かり先家族にすっかり懐き、先方も実の孫のように可愛がってくれ、数年経った今では本当の祖父母かと間違われるほどになった。出張がなくても事あるごとに、頻繁に行き来するようになった。

 Aさんは、自分の好きな仕事をあきらめずに済んだし、娘にとっては、自分以外に深い愛情を注いでくれる頼れる存在が身近にできた。シングルマザーという育児上の障害があったからこそ、得られた出会いだと、感謝しているそうだ。

 次に、育児の負担から仕事を犠牲にせざるを得なかったケースを紹介しよう。

 Bさんは、都内の金融関連の会社に勤めており、2歳の男の子のお母さんである。実家の両親は車で1時間のところに住んでいて、何かあったら手伝うと言ってくれているのだが、Bさんとしては「親に迷惑をかけたくない」「自分の家事・育児のやり方でないと納得がいかない」という理由から、保育園の送り迎えを始めとする育児・家事をほぼひとりで担っていた。

 Bさんの職場は比較的残業は少ないほうだが、それでも月末は忙しい。そんな時に限って、子供が熱をだして園から呼び出しがくる。Bさんは、仕事を切り上げ、逃げるようにして職場を後にする。

 そのたびに「職場に迷惑をかけて申し訳ない」という罪悪感と、「家族のために、こんなに自分は頑張っているのに誰も助けてくれない」という思いが入り混じって、泣きたくなったそうだ。

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大高美樹[ヘイグループ リーダーシップ&タレントマネジメント領域プラクティス・リーダー]

大手精密機器メーカー、米系コンサルティング・ファームトレーニング・マネジャーを経てヘイグループに入社。リーダーシップ開発、タレントマネジメント、グローバル人材開発に関するプロジェクトを担当。またダイバーシティ促進、女性のリーダーシップ開発などに関して クライアントとの共同研究や人材育成プロジェクト等も手掛ける。メーカー、医薬、化粧品、化学、金融等幅広い業界へのコンサルティングを経験。津田塾大学国際関係学科卒業、青山学院大学国際政治経済学研究科国際ビジネス専攻(MBA)修了。プロフェッショナル・コーアクティブ・コーチ(CPCC=Certified Professional Co-Active Coach)


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