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農協改革が全中解体で決着
“最後の砦”守るため団体譲歩

週刊ダイヤモンド編集部
2015年2月17日
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政府・与党と、約700ある地域農協を束ねる全国農業協同組合中央会(JA全中)との間で、農協改革の協議が決着した。その中身は、全中から監査権限を奪い、一般社団法人化するというもの。そこに至るまでには、水面下の攻防があった。

 「改革案につきまして、ええ、受け入れましたよ」。全国農業協同組合中央会(JA全中)の万歳章会長は9日、自民党農林議員幹部らと会談し、政府・与党の農協改革案にJAグループが組織として取り組むことを伝えた後、記者団にこう述べた。

自民党農林幹部らとの会談後、政府・与党の改革案を受け入れ、"自己改革"として取り組むことを表明するJA全中の万歳章会長
Photo:JIJI

 その顔には、政府・与党との攻防を終えた安堵の表情が浮かんでいたが、同時に、改革案の受け入れが苦渋の選択だったことも言外ににおわせていた。

 会談に出席した農林議員幹部は、「(JAグループ代表と)笑顔で握手した」と友好関係を強調したが、両者が合意した改革案は、全中の当初案とは大きく異なっていた。

 改革の焦点だった、全中をはじめとした農協中央会について全中は、(1)農協法で位置付ける、(2)地域農協への監査権限を引き続き認める──ことなどを求めていた。

 しかし、安倍晋三首相の中央会制度廃止の決意は固かった。農林水産省は昨夏には、「官邸の意向が強く、希望には沿えない」と全中に伝えていた。

 昨年10月には安倍首相が衆議院予算委員会で「農協法に基づく現行の中央会制度は存続しない」とあらためて決意を表明。こうした状況を踏まえ、全面抵抗を諦めた全中は、農協法の位置付けを失い一般社団法人になった場合の事業や組織について検討を本格化した。

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