ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
山崎元のマネー経済の歩き方

無意味に複雑なアドバイスに注意しよう

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第111回】 2010年1月12日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 「コア・サテライト」と「LDI」。年金運用関係者以外ではお聞きになったことがない方が多い言葉かもしれない。

 コア・サテライトとはインデックス運用を中核部分として、これに衛星(サテライト)のようにアクティブ運用を組み合わせる運用スタイルを指す。

 LDIは近年よく出てくる言葉だが、ライアビリティ・ドリブン・インベストメントの頭文字を取ったものだ。これ自体は年金負債に対するリスクを最小化する運用を指す。単純化して説明すると、たとえば将来の支払い義務(ライアビリティ)が10年先と20年先なら、満期が10年と20年の国債(できれば割引債)で運用すれば、運用期間中に金利が上下しても、必要な額を確保することができる。実際の年金基金では将来の支払い(の予想)がこんなに単純ではないし、運用側も債券の組み合わせとともにデリバティブを使ってリスクを最小化する。

 これ自体はまじめな考え方だが、筆者が興味を持つのは、運用資産の8~9割はLDIで運用しつつ、残りの1~2割を「リターン追求ポートフォリオ」などと称して株式運用やヘッジファンドなどで高いリターンを目指す形態を提案するコンサルタントが多いことだ。

 コア・サテライト型の運用構造(「マネージャー・ストラクチャー」と称する)でインデックス運用を相当割合(7~8割が多い)で持つ理由は、インデックス運用の手数料が安いこと、アクティブ運用が平均的にはインデックス運用に勝つのが難しいこと、複数のアクティブ運用を組み合わせるとインデックス運用に似てくる現象があること、の3つだ。いずれも、運用実務関係者には納得的だ。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年3月4日号 定価710円(税込)

特集 文系こそ学べ 勝つための絶対スキル データ分析

統計分析 Excel入門 データに強くなる

【特集2】
コーヒービジネス大活況
サードウェーブの次に来る波

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


山崎元のマネー経済の歩き方

12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

「山崎元のマネー経済の歩き方」

⇒バックナンバー一覧