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複雑化するサイバー攻撃には
セキュリティベンダーも連合して対抗する

――パロアルトネットワークス日本法人 アリイ・ヒロシ社長

藤本京子
【第80回】 2015年3月4日
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パロアルト・ネットワークス日本法人のアリイ・ヒロシ代表執行役員社長

 2014年9月に発生したベネッセコーポレーションの個人情報流出事件から、同年11月に米国にて発生したソニー・ピクチャーズ エンタテインメントへのハッキング事件まで、サイバーセキュリティや情報漏洩の脅威は日々高まるばかり。

 こうした中、2014年8月にパロアルトネットワークス日本法人の代表執行役員社長に就任したアリイ・ヒロシ氏は「サイバーセキュリティに対する新たなアプローチを世の中に紹介することが、われわれのミッションだ」と語る。

 パロアルトネットワークスは、2005年に米国カリフォルニア州サンタクララにて創業、ネットワークセキュリティへの対策を施すファイアウォール製品において「次世代ファイアウォール」というコンセプトを打ち出した企業だ。2014年度(2013年8月1日~2014年7月31日)の売上高は5億9800万ドルを達成し、調査会社ガートナーではパロアルトネットワークスを企業向けネットワークファイアウォール市場のリーダーと位置づけている。

 アリイ氏に、企業におけるセキュリティ対策の現状や、パロアルトネットワークスの取り組みについて聞いた。

エンジニアから経営者まで
高まるセキュリティへの意識

 アリイ氏によると、企業のセキュリティに対する意識は高まりつつあるという。「企業システムをクラウドに移行させたいといったシステム上の理由はもちろんのこと、最近では大企業でハッキング事件が頻繁に発生していることから、セキュリティ対策を見直すケースが増えている」

 これまでは主にエンジニアのプロジェクト内でのみ重要視されていたセキュリティ対策だったが、ハッキングや情報漏えいによる企業への影響が計り知れないという認識が経営者レベルにも浸透し、意識の高まりにつながっているのだという。「これまでセキュリティには投資できないと考えていた企業でも、特にここ半年で対策の需要度を見直し、投資を検討しようという動きが進んでいる」(アリイ氏)

 ただし、その対策についてアリイ氏は「まだピンポイントでの対策しかできていないケースがほとんど。包括的なアプローチができていない」と指摘する。

 問題のある部分に対してピンポイントで製品を導入しても、全体を守りきれないというのだ。そこでパロアルトネットワークスでは、ネットワークを守るための次世代ファイアウォール製品と、パソコンなどのエンドポイントを守る製品、そしてこれらの製品から情報を収集し、クラウド上で管理して未知の脅威を発見する「WildFire」という仕組みをあわせ、包括的なセキュリティプラットフォームを提供しているという。

 同社の次世代ファイアウォールは、「どのアプリケーションに流れているデータなのかまで検知できることが特徴だ」とアリイ氏は説明する。怪しいデータが流れているアプリケーションを特定することで、その中の添付ファイルを確認できるのだという。「次世代ファイアウォールは、アプリケーションを把握することから始まる。その上で、そこに流れている社内の機密データやマルウェアを発見できるのだ」(アリイ氏)

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