経営 X 人事

LIXILのダイバーシティ経営
おじさんばかり優遇していては
“勝てる組織”にはほど遠い

「戦略人事が具体的に行うべき9つのこと」より今回は、6.「人を発掘し、育て、活かす」ことについて解説します。特に、女性や若手を活かすことについて、後半で熱く語ります!

「人を発掘し、育て、
活かす」前編

 戦略人事の施策は常に“最高のパフォーマンスを出すこと”につながっていると常々書いてきましたが、最高のパフォーマンスを出したければ、一番仕事ができる人に一番チャレンジングな仕事をやってもらうことです。

 それゆえ、戦略人事は 6.「(優れた)人を発掘し、育て、活かす」ことが必要なのです。

 ではどうすれば、「一番仕事ができる人」は見つかるでしょうか。それにはまず、ある程度できるとわかっている人に、どんどん仕事を任せてみる。そして、もうちょっとできそうだと思った人には、さらに難易度の高い仕事を与えてみる。こうしたストレッチを積み重ねていくことで、誰が一番できる人かがわかってきます。

 ただし、“一番できる”のは現時点でのことで、将来も伸び続けるかどうかは別問題です。一方で、“今”のビジネスで勝つためには、“今”一番できる人を使うことが肝心なのです。

“一番優れた人”を
活かさない日本企業

 “今、一番できる人を使う”、活かすことは、誰が聞いても当たり前で、実際、世界中の企業が行っていることです。ですが日本企業は、果たしてそれを行ってきたのでしょうか。

 私は、新卒で入社した会社で最初に、「人事に大切なのは、公平性と継続性だ」と言われました。“年齢や勤続年数が同じ人は同じ扱いをせよ”という意味です。しかしこれは誤りで、大事なのは、「公平」というより「公正」であること。

 公正というのは、“できる人には、年齢や性別に関係なく仕事を任せる”ということなのです。そうでなければ、グローバルな競争には勝てません。オリンピックに出場する選手でも、金メダルをとるために一番優れた成績の人を選んでいるでしょう。

 しかし、日本の産業界では、その大原則を行っていない。実におかしな話です。

 また、継続性とは、過去を守ることです。変化の時代に過去を守っていては勝てません。

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八木洋介

1955年生まれ、京都大学卒業。1980年日本鋼管(NKK、現JFEスチール)に入社。人事などを歴任し、1999年から13年間はGEに勤務。複数のビジネスにおいて日本およびアジアの人事責任者を歴任。2012年4月より現職。著書に金井壽宏氏(神戸大学教授)との共著『戦略人事のビジョン 制度で縛るな、ストーリーを語れ』(光文社)がある。


勝つ組織をつくるための戦略人事塾

NKKやGEで人事の要職を歴任し、現在はLIXILグループで執行役および人事の責任者を担う八木洋介氏が、経営に資する「戦略部門としての人事」とは何かを解説する。

「勝つ組織をつくるための戦略人事塾」

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