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モビリティ羅針盤~クルマ業界を俯瞰せよ 佃義夫

「トヨタvsホンダ」
しのぎを削る二強の強みと課題(上)

佃 義夫 [佃モビリティ総研代表]
【第1回】 2015年3月27日
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新車発表でもしのぎを削る
トヨタとホンダ「二強」の行方

 3月30日の月曜日――。この2014年度の大詰めにきて、トヨタ自動車とホンダの新車発表が、同日にぶつかることになった。

 トヨタは「新型カローラ」、ホンダは新型軽スポーツカーの「S660」(エス ロクロクマル)。カローラといえば、かつてはトヨタの最量販車であり、トヨタの代名詞的車種である。今ではハイブリッド車のプリウスに取って代わられたが、ネームバリューとしてはいまだにトヨタの代表車種である。

 一方、ホンダのS660は新開発の軽自動車スポーツカーで、「ホンダらしさ」のイメージの起死回生を狙う。6月の社長退任を発表している伊東体制にとって、集大成となる新型車とも言える。

 奇しくもこの2014年度末に、トヨタとホンダが新車発表を同日に行うことで、4月から始まる2015年度以降のトヨタとホンダの方向性が、注目されることになる。

 日本の自動車産業は、かつて「T・N」が引っ張ってきた。「T」はトヨタ自動車、「N」は日産自動車で、自動車両大手と言われると共に、お互いにライバル視しながら世界に伍する日本自動車産業へと、業界を引き上げてきた。しかし、1990年代末に業績を悪化させ、自力再建を断念し、外資の助けを借りるに至った日産自動車は、仏ルノーの傘下となり、ルノー・日産連合軍として生き残りの道を見出している。

 そんななか、21世紀に入ってからは、ドメスティック日系メーカーの代表として、トヨタとホンダの存在感が強まったわけである。 ユーザーの話題が集まる「同日新車発表」は、そんなクルマ業界の縮図を象徴するイベントと言えるだろう。

 現在の自動車業界を牽引し、しのぎを削るドメスティック日系メーカー、トヨタとホンダの強みと課題とは、何だろうか。今回は、両社の生い立ちや社風を比較しながら、それらを考察したい。

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佃 義夫[佃モビリティ総研代表]

つくだ・よしお/1970年、創刊86周年(2014年2月時点)の歴史を持つ自動車産業日刊専門紙『日刊自動車新聞社』入社、編集局に配属。自動車販売(新車・中古車)・整備担当を皮切りに、部品・物流分野を広域において担当した後、国土交通省・経済産業省など管轄官庁記者クラブ、経団連記者クラブ(自工会分室)と、自動車産業を総合的に網羅し、専任担当記者としてのキャリアを積む。その後、該当編集局内における各分野のデスク・論説担当編集局次長を経て、出版局長として自動車産業オピニオン誌『Mobi21』を創刊。以降、取締役編集局長・常務・専務・代表取締役社長を歴任。45年間の社歴全域で編集・出版全体を担当、同社の「主筆」も務める。日刊自動車新聞社を退任後、2014年に「佃モビリティ総研」を立ち上げ、同総研代表となる。


モビリティ羅針盤~クルマ業界を俯瞰せよ 佃義夫

「自動車」から「モビリティ」の時代へ――。クルマ業界が変貌を遂げつつあるなか、しのぎを削る自動車各社。足もとで好調を続けるクルマ業界の将来性と課題とは、何だろうか。日本の自動車産業・クルマ社会をウオッチしてきた佃義夫が、これまでの経験を踏まえ、業界の今後の方向・日本のクルマ社会の行方・文化のありかたなどについて、幅広く掘り下げ提言していく。

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