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「引きこもり」するオトナたち

高資格が仇に…女性弁護士ワーキングプアの窮状

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第238回】 2015年5月7日
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 過去の記事がヤフートピックスの関連記事などに取り上げられるたび、感想などのメールがどっと寄せられてくる。当連載の記事は、そんなゾンビ現象がよく繰り返されている。

 1年ほど前に掲載した「高学歴女子ゆえに地元で職につけない…地方公務員ワーキングプアの不条理な実態」の記事に対しても、最近ふたたび、数多くの反響が寄せられてきた。

 弁護士の資格を持ちながら、社会と上手くつながることができず、引きこもり状態の人たちに近い特性をもっている50代前半のA子さんも、その1人だ。

弁護士資格を持ちながら
アルバイトで細々暮らす50代女性

高資格を持っていても社会で生きづらい思いをする女性は少なくない(写真はイメージです)
Photo:paylessimages-Fotolia.com

<大卒ですが、有名国家資格を2件取ったためにワーキングプアになりました>

 そう明かす彼女は、ここ5年ほど、弁護士としての仕事がまともになく、資格を隠して、細々と週1回、関係のないアルバイトをしているという。

<別の仕事もいくつかやってみましたが、以前から、その仕事をしていた人たちに追い出されてしまいます。(弁護士)資格の年会費も払えず、やめざるを得ないかという状態に追い込まれています>

 こうした窮状を訴えると、A子さんに関わりたくない人たちが離れていき、かえって社会とのつながりが減っていった。

<生きていく策を見つけるために必死で、うつ病になる余裕さえありません。>

 A子さんは、「引きこもり」というカテゴリーには当てはまらないかもしれない。ただ、いま抱えている状況は、当事者たちのそれによく似ているように思う。

大声で叫びながら平手打ち、物を投げる
実母からの理不尽な虐待

 A子さんは元々、理屈がわかる4歳くらいになった頃から、専業主婦だった母親の虐待を受けてきた。

 「些細な失敗も、大ごとだと決めつけ、躾と称して、大声で叫びながら無理やりお尻を何回も平手やものさしなどで打ち据える。顔を打たなかったのは、外からわからないようにするためだと言われてきました」

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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