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オヤジの幸福論

現役時代の延長ではない老後の資産運用

後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 所長]
【第39回】 2015年6月9日
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 これまで数回にわたり、社会保障審議会企業年金部会での議論についてお話ししてきました。経済協力開発機構(OECD)が後押ししているライフサイクル型の投資信託(ターゲット・イヤー・ファンド)を、日本の確定拠出年金(以下、DC)でも活用する方向で、現在国で検討されています。この背景には、公的年金からの給付額は、公的年金の被保険者数の減少などの分だけ削減されることになっており、特に若くなればなるほど給与対比の公的年金水準が低くなっていくことがあります。

 つまり、公的年金の減少分を自助努力であるDCでカバーしてほしいというのが国のメッセージなのです。今までは公的年金で国民の老後を支えるという方針でしたから、これは政策の大転換といっても過言ではありません。一方、DCではまだまだ運用をせずに元本確保型商品(預金や保険商品)に預けている人が多く、このままでは将来、DCが公的年金の代替としての機能を十分に果たせなくなるのではないか、と国が懸念しています。だからこそ、このようなDC加入者に資産運用を誘導し、資産形成を促す改革を進めようとしているのです。具体的には、国はDC加入者が運用する商品を選ばなかった場合に自動的にお金を振り向ける先である「デフォルト商品」を、元本確保型商品からターゲット・イヤー・ファンドをはじめとする長期分散投資を実践する投資信託に変えるということを目指しています。

 この改革は現役世代の資産運用を改善するものですが、実は国が問題視しているのはこれだけではなく、退職後の資産運用についても懸念しています。というのも、現在、定年退職時にDC加入者の8割弱の人が一時金で受領しているからです。先ほども述べたように、国はDCを公的年金の代替として活用することを望んでいるため、当然、年金での受け取りを望んでいます。DC資産を年金化する方法には、終身年金商品を購入する方法とDC口座において老後も投資信託で運用しながら引き出す方法がありますが、インフレのリスクに晒される可能性を考慮すれば、今後は運用しながら引き出すことも必要になってきていると言えます。

 そこで今回は、老後に運用しながら引き出す際の留意点についてお話ししたいと思います。

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後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 所長]

慶應義塾大学理工学部 非常勤講師。1997年慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業。97年株式会社富士銀行(現 株式会社みずほ銀行)にて、法人向け融資業務に従事。2000年みずほ総合研究所に勤務し、主として企業年金向けの資産運用/年金制度設計コンサルティングに従事。06年一橋大学大学院国際企業戦略研究科にてMBA取得。同年4月アライアンス・バーンスタイン株式会社に入社。共著書に「企業年金の資産運用ハンドブック」(日本法令 2000年)、「年金基金の資産運用-最新の手法と課題のガイドブック-」(東洋経済新報社 2004年)などがある。

 


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年金支給が70歳支給になるかもしれない。公的年金ばかりか企業年金も怪しくなっている。銀行の金利も微々たるもの。平均寿命が延びるほどに老後が不安になってくる。自分で自分を守るためにどうしたらいいのか。オヤジの幸福のために自分年金について教えます。

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