ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

いまの技術で十分可能な
商機を逃さない店舗運営システムとは

――デジタルがもたらすCX(顧客体験)の新たな進化(3)

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]
【第15回】 2015年6月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 こんにちは。前回、前々回と同様、今回もマーケティングなどでよく言われている「Omni Channel(オムニチャネル)」と、デジタルITについて、我々の事例を交えて書いてみたいと思います。

 ただし、今回は、世間で言う「オムニチャネル」とは少し異なり、デジタルITによる「顧客体験(CX)」を支える、店舗オペレーションの事例です。

自宅にいながらその日の
店舗の状況を完全に把握

 あるアパレル(アパレルである必要は全くないのですが)の店長さんが、朝起きて、自分のスマホないしはタブレットを見ます。いわゆる、デジタル・ワークプレイス型(あらゆるデジタルITを駆使した新しい仕事の仕方)のモビリティーの仕組みで、「今日のお仕事」「本社からの指示」「今月の売り上げ」「注力新商品(写真付き)」「現在のWEB・店舗連動キャンペーン」などが表示されています。それらに加え、今日の「シフト表」などの確認も行います。

 すると、突然ポップアップで、店員さんの一人から「今日、具合が悪いので、休みます」という通知が来ます。店長さんがタブレットから、シフト表を確認し、予定上は出勤予定ではないものの、出勤可能な人を見つけます。その上で、「本日の重要顧客訪問予定」を確認します(例えば、前回紹介した「ロイヤルカスタマー(常連のお得意客)の袖のお直しの訪問予定時間」など)。

 該当するロイヤルカスタマーの「お気に入りの店員」の欄を確認し、もし、誰かの名前が入っていればその人を選択します。自動的に「出勤のお願い」の通知がシフト表と共に、対象の方に送られます。「Yes」が返ってくれば、即座にシフト表が書き換えられます。

 ついでと言っては何ですが、同じ画面からご病気の店員さんに「大丈夫ですか、早く治してね。」など、SNSを経由してチャットをしておきます。余談ですが、デジタルな世の中だからこそ、こういった気配りは(働くのはどこまでITが進化しても「人」ですから)とても重要です。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
IT&ビジネス
関連記事
クチコミ・コメント
facebookもチェック

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]

団体系保険会社、外資系商社を経て、1998年にアクセンチュアに入社。その後外資系広告代理店を経て2001年に再度アクセンチュアに入社、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズの設立に携わり2002年8月に同社代表取締役社長に就任。2009年アクセンチュア執行役員アウトソーシング本部長、2010年執行役員ビジネスプロセス・アウトソーシング統括本部長を歴任。副社長としてフューチャーアーキテクトの経営に携わった後、2014年4月にアバナードに入社。1982年明治大学文学部文学科フランス文学専攻卒。1959年生まれ。


ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

IT業界のフロントランナーである筆者が、日本企業の経営やビジネスの最前線で働く人々に向けておくる連載第2弾。昨今のITで起きていることを、いわゆる「Buzz Word(はやり言葉)」としてではなくビジネスの言葉で解説。客観的データを基にした冷静な分析で、今日から仕事への意識を変えられるヒントを提供する。

「ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える」

⇒バックナンバー一覧