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人生の99%は思い込み――支配された人生から脱却するための心理学
【第11回】 2015年6月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
鈴木敏昭 [心理学者]

「一流企業に入れば安泰」も
「お金持ちになれば幸せ」もただの思い込み

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なぜ肝心なときに失敗してしまうのか、なぜ幸せを自ら崩壊させてしまうのか……。あなたには、そんな傾向はないだろうか? 実はこれらはすべて思い込みからなる「人生脚本」のせいだと語るのは、『人生の99%は思い込み』の著者である心理学者の鈴木敏昭。
これまで人生脚本について解説を続けてきたが、そもそも人生脚本を構成している思い込みの正体とは何か? 改めて、思い込みの定義に立ち返る。

脚本を書き上げる前提となった
「思い込み」

 人は幼少期の「禁止令」などによって、人生や世界に対する「基本的な構え」をつくり出し、勝手に「自分はこういう人生を歩むのだろう/歩むべきだ」という「人生脚本」を書き上げてしまう。
 そして、その人生脚本を遂行するための「ゲーム」に参加することになる。

 よって、幸せになるという脚本を持ち、幸せになるゲームを続けている人は問題ないが、不幸になる脚本を持ち、日々不幸になるゲームを続けている人は、意識的には「幸せになりたい」と願っていても、自然に不幸の道へと突き進んでしまうのである。この人生脚本の力は強力で、変えようと思ってすぐに変えられるようなものではない。
 やはりここで気になるのは、そうしてできあがった人生脚本は書き換えられるのか?ということだろう。結論から言えば、100%とはいえないが、変えることは可能である。

 そもそも禁止令によって「こうしなければならない」「こうあるべきだ」というのは、幼少期に私たちが勝手に抱いた「思い込み」である。誰も「そうならねばならない」とは言っていない。仮に親や教師が「こうあるべきだ」と言ったところで、それに従うかどうかだって、その人次第なのだ。つまり、従うと決めた時点で、「親や教師は正しい」という思い込みに囚われていると言えよう。
決まりかけた人生を変え、脚本に支配された人生を変えたいと願うのであれば、まずそれを成り立たせている「思い込み」を外すことが必要なのだ。

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    鈴木敏昭 [心理学者]

    ◎1950年東京生まれ。教育学修士(京都大学/1980年)。
    ◎77年横浜国立大学教育学部卒業後、80年に京都大学大学院教育学研究科(修士課程)修了。85年に京都大学大学院教育学研究科(博士課程)単位取得満期退学。その後、四国女子大学家政学部助教授などを経て、96年より四国大学生活科学部教授。
    ◎専門分野は心理学。「自己意識の構造」が最大テーマ。その主な下位領域として自尊心、性意識、思い込み、人格形成などを研究。
    ◎中学2年のときから「自分とはなにか?」に関心があり、以来ずっと「自分」についての研究に没頭している。
    ◎日本心理学会、日本発達心理学会、教育心理学会、日本社会心理学会所属。著書に『自己意識心理学概説』(北樹出版)、『自己成立の発達心理学』(ふくろう出版)、『思い込みの心理学』(ナカニシヤ出版)などがある。


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    「人生の99%は思い込み――支配された人生から脱却するための心理学」

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