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念願のはずの武器輸出に
当の防衛産業が“冷めている”理由

秋山謙一郎 [フリージャーナリスト]
2015年6月22日
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三菱重工神戸潜水艦建造ドックで建造中のそうりゅう型潜水艦「じんりゅう」 Photo:kenichirou Akiyama

豪次期潜水艦で共同開発
高まる期待にメーカーは…

 「なかなか信じていただけないが、防衛産業というのは本当に儲からないものなのです。祖業だから――この一点がなければとうの昔に切り離しています」(潜水艦建造実績のある防衛産業大手役員)

 今年5月、政府はオーストラリアの新型潜水艦の協同開発に向けた技術供与を行う方針を固めた。海上自衛隊の最新鋭潜水艦「そうりゅう型」をベースとするものである。

 オーストラリアがかねてから日本に要請していた、共同開発国選定の手続きへの参加も、国家安全保障会議(NSC)で決まった。日本が選定されるのは「ほぼ確実な情勢」(防衛省関係者)であり、正式に決まれば、今年中にも日本は海外に向けて兵器の技術供与に踏み込むことになる。

 これは昨年4月の、武器輸出三原則撤廃と、それに代わり定められた防衛装備移転三原則に基づくものだ。武器輸出解禁により、諸外国がこぞって潜水艦の建造を発注すれば、請け負うメーカー、その関連企業、協力企業が潤う。さらにそれによって、軍事産業に携わる造船業や航空産業などを軸に、産業が興隆する──との期待の声も耳にする。

 だが、当の防衛産業各社の反応は、意外にも歓喜とは程遠い。とりわけ、日本でただ2社の潜水艦建造能力を持つ三菱重工業と川崎重工業、通称“三川”で、その傾向が顕著だ。

 冷めた態度はなぜなのか。大きく三つの理由がある。

買える国はそうそうない
技術供与では収益性はより低い

 まず第一の理由は、冒頭の防衛産業関係者の言葉通り、“儲からない”ためである。

 そもそも潜水艦をはじめとして、護衛艦や戦車に戦闘機などを製造する防衛(軍事)産業は、必ずしも収益性の高いものではない。

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