1993年からずっと3万5000円前後だった平均単価が、2014年には4万5000円にまで上がってきており、2015年は5万円前後にまで上がると筆者は予測しています。

船井総合研究所調べ

 原価の高騰とともに、素材やデザインにこだわるお客様が増えて手間もかかるようになり、単価が上がってきたと言えます。お客様の要望に合うような商品開発をしてきた結果の単価なのです。

 そうしたことからも分かりますが、250アイテム以上が並び、日本一の品揃えを誇るふくふくらんどは、買い手側のお客様ニーズの変化に対応して結果的に広がってきたのです。

「無理に売らない」からこその人気

 このような状況だからこそ、ふくふくらんどでは、お客様に「無理に売らない」「高いものを積極的に勧めない」ことを決めています。

 例えば、4月になるやいなや「翌年の4月新入学のために購入したい」というお客様もいます。しかし、まだ品揃えが十分ではない時期なので「今日は下見だけにして、商品が十分に揃う7月頃に再度ご来店なさったらいかがですか?」と提案します。

楽しそうにランドセルを選ぶ子どもたち
写真提供:ふくふくらんど

 また別のケースでは、おじいちゃんが「どうせなら一番高いものを!!」と言っても、お子さんが「安くてかわいいものが欲しい」と言うなら、「どうぞお子さんのおっしゃるほうを優先してあげてください」と勧めます。お金を支払う親御さんや祖父母の方々の意見を通せば高いものから売れていくわけですが、それでは「お客様のためにはならない」わけです。お子さんたちは、ランドセルを背負う日をわくわくしながら待っているのですから。

「幼稚園の子どもにランドセルは選べない」と思っているのは大人の勝手な先入観で、子どもたちは自分の意見をしっかり持っています。だから、ふくふくらんどでは全てのスタッフが、とにかく子どもの目線に立って接客するのです。商品知識だけでなく、じっくりと時間をかけて、お客様の気持ちに寄り添って接客することを徹底しています。またシーズン外れのランドセルはアウトレット価格で販売し、低価格を希望する方に向けた品揃えも意識しています。

 こうした取り組みが、お客様に圧倒的な支持を得ているポイントなのです。