自動車分野や半導体分野など、成長分野の生産システムを製造・販売する平田機工。熊本県に本社を置きながら東証プライムの上場企業としてグローバルに事業を展開している。圧倒的な技術力を持ち、自社一貫体制で国内外のクライアントの課題を解決している。
平田機工森 美保 執行役員
平田機工は、自動車分野や半導体分野を中心に、多様な産業向けの生産設備を設計・製造・販売するBtoBの生産設備メーカーである。会社創立は1951年、リヤカーなどの産業用運搬具や、運搬合理化を追求するコンベヤの製造・販売から事業を開始した。
熊本市にある平田機工本社
「当社の強みは、ラインビルダーとして、製造ラインの開発・提案から、エンジニアリング、組み立て、据え付け、保守・サービスまでを、自社一貫体制で提供できること。一般の方が当社の設備を見る機会はありませんが、自動車やスマートフォンやテレビなど、多くの大手メーカーのモノづくりを支えています。経営理念は“人間尊重を貫く”。機械ができることは機械に任せ、人々を単純作業から解放する。その分人間は、より付加価値の高い創造的な仕事に従事する。その考え方は、創業当時から変わっていません」と、森美保執行役員は説明する。
自動車関連事業では、内燃機関車(ICE)や電気自動車(EV)、ハイブリッド車向けに、エンジンやトランスミッションなど、自動車の構成部品に不可欠な生産システムを国内外の完成車メーカーや車載用部品メーカーに提供。半導体関連事業では、シリコンウェーハを各種処理装置に取り込むロードポートやウェーハ搬送ロボット、それらを統合した基板自動搬送装置などの製造・販売を、国内外の半導体製造装置メーカーや半導体デバイスメーカーに提供している。
「本社のある熊本では今、半導体関連企業の進出が続き、投資の拡大に伴う引き合い増が期待されます。加えて、少子高齢化に伴う自動化・省人化のニーズは、各産業分野で一段と高まっていくと予測しています。また、医療・理化学機器の開発や、環境配慮型のオール電動搬送システム“エコ電動シリーズ”などにも取り組んでいます」(森執行役員)
