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石川和男の霞が関政策総研

温室効果ガス削減目標で日本がバカを見てはならない

石川和男 [NPO法人 社会保障経済研究所代表]
【第48回】 2015年6月29日
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G7で謳った温室効果ガスの削減目標
年末のCOP21で合意を目指すが…

年末のCOP21では、削減目標をめぐり各国が駆け引きを繰り広げることになるはずだ

 6月7・8日にドイツ・エルマウで開かれたG7サミットで、「世界の平均気温の上昇を2℃未満に抑えるために、温室効果ガスを2050年までに2010年比で40~70%の上方で削減することを目標とし、COP21(気候変動枠組条約第21回締約国会議)での合意を目指す」という旨の首脳宣言が採択された。

 ここで言う「2℃未満に抑える」とは、産業革命前に比べて気温上昇を2℃未満に抑えるという意味で、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が国際目標として提案していたものである。

 COP21は、今年12月にパリで開かれる。そこでは、2020年以降の温室効果ガス削減に係る国際的な枠組みを決める予定だ。今回は、世界のエネルギー起源CO2排出量の約45%を占める米国と中国などの主要排出国が、排出量削減の目標設定に初めて参加する。

 まず、しっかりと認識しておく必要があるのは、日本のエネルギー起源CO2排出量、温室効果ガス排出量のシェアは、ごくわずかだということだ。直近の統計データで見ても、それぞれ3.8%、2.8%にすぎない(資料1資料2)。

◆資料1 エネルギー起源CO2排出量の各国シェア

◆資料2 温室効果ガス排出量の各国シェア

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石川和男 [NPO法人 社会保障経済研究所代表]

1989年3月東京大学工学部卒業。同年4月通商産業省(現経済産業省)入省。資源エネルギー庁、生活産業局、環境立地局、産業政策局、中小企業庁、商務情報政策局、大臣官房等を歴任。2007年3月経済産業省退官。08年4月東京女子医科大学特任教授(~10年3月)。09年1月政策研究大学院大学客員教授。09年4月東京財団上席研究員。11年9月NPO法人社会保障経済研究所代表。ツイッター:@kazuo_ishikawa ニコ生公式チャンネル『霞が関政策総研』、ブログ『霞が関政策総研ブログ』


石川和男の霞が関政策総研

経済産業省の元官僚として政策立案の現場に実際に関わってきた経験と知識を基に、社会保障、エネルギー、公的金融、行政改革、リテール金融など、日本が抱えるさまざまな政策課題について、独自の視点で提言を行なっていく。

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