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「反中ムード」に押し潰される在日中国人の
知られざる傷心

ジャーナリスト・中島恵

中島 恵[ジャーナリスト]
2015年7月23日
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外国人で溢れ返る銀座のユニクロ
素朴で微笑ましい中国人夫婦の姿

やや上向き加減で落ち着いてきたかに見える日中関係。しかし、日本で暮らしている中国人の中には、「反中ムード」の重圧をひしひしと感じている人もいる。彼らの「傷心」に迫る

 やや上向き加減で落ち着いてきたかに見える日中関係。「爆買い」報道も一段落したが、筆者は先日訪れた長崎で、やはり中国人の団体観光客を大勢見かけた。偶然同じ土産物店にいたため気がついたのだが、筆者から見て、特に彼らのマナーが悪いという印象はなかった。ただ、買い物を終えた数人が、道路の路肩にどっかりと腰を下ろし、座り込んでいる姿は目に飛び込んできた。

 路肩に座り込むといえば、東京・銀座で頻繁に見かける中国人も同様だ。銀座によく行く人は目撃していると思うが、とにかく中国人団体観光客の数が多い。個人客もいるとは思うが、集団で歩いているので目につきやすいのだ。

 大きな買い物袋を提げて、歩行者天国に設置されたパラソルの下を陣取ったり、数人で横に並んで路肩に座ったりしている。特に週末は、まるで上海の繁華街・南京路を歩いているのではないか、と錯覚するほどの光景で、日本人はあの中国人の数とパワーに圧倒されてしまうのではないかと思った。

 6月中旬、筆者は銀座6丁目のユニクロで買い物をしていて、ある中国人夫婦から声をかけられた。そのときのやりとりがとても印象的で新鮮だったので、後日、一連の出来事をSNSに書いた。内容は次の通りだ。

 実は、この書き込みがきっかけで、筆者にとってはとても深刻で、かつ残念な騒動に巻き込まれてしまったのだが……。まずはそのときの内容を、正直にここで“告白”することにしよう。

 「銀座のユニクロは70%が中国人、15%がその他の外国人、15%が日本人というほど中国人が多い。4階のレジに並んでいたら、後ろに並んだ中国人夫婦に、普通に中国語で話しかけられた。免税のことを聞きたかったらしいので、6階の外国人専用カウンターに行くように教えてあげたが、そのまま動かず、4階のレジの日本人にも普通に中国語で話しかけていた。店員は困って苦笑。中国人の夫は気にせず、リンゴ1個をまるかじりしながら、やけに楽しそう。リンゴは銀座8丁目の『肉のハナマサ』で買ったらしく、とてもおいしそうだった(笑)」

 このように、筆者は銀座での体験談をそのまま書いた。決して中国人を“批判”しようとして書いたわけではない。ただその出来事に驚き、中国人夫婦(服装やしゃべり方などから、明らかに田舎の出身者だった)の自由なふるまいに唖然としつつも、どこか素朴で微笑ましいな、という気持ちを込めて書いたつもりだった。

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