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サントリー「本体上場」騒動の裏に創業家の相続問題

週刊ダイヤモンド編集部
2015年8月3日
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 「サントリーホールディングス(HD)の経営陣に対して、幾度となく提案してきたこと。“本体上場”は既定路線だ」(ある金融機関幹部)

 7月28日、「サントリーHDが上場検討」との一報に、酒類業界は色めき立った。それとは対照的に、金融関係者らの反応は驚くほど冷静だった。

 これまでも、複数の金融機関がサントリーに本体上場を勧めてきたが、「経営の自由度を奪われることを恐れた創業家が、どうしても首を縦に振らなかったため」(同)、上場対象が子会社のサントリー食品インターナショナル(SBF)にとどまった経緯がある。

 なぜ今になって、再び本体上場の選択肢が浮上したのか。

 最大の理由は、昨年の米ビーム社買収による有利子負債の増加にある。1兆6000億円もの買収資金を投じたことで、2014年12月期の有利子負債は1兆8000億円にまで膨らんだ。財務体質の悪化が響き、ムーディーズ・ジャパンによる格付けもA3からBaa2へ2段階引き下げられた。

 財務体質の改善が急務となったことに加えて、新たなM&A(企業の合併、買収)原資など成長資金を確保する上でも、本体上場が現実味を帯びてきたのだ。

 実際に、昨年はスポーツクラブのティップネスを日本テレビホールディングスに売却。この8月末までには仏コニャック製造会社のルイ・ロワイエの売却を決めるなど、粛々と借金返済を進めている。

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