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スカイマーク再建、スポンサー両陣営のトップが激白

週刊ダイヤモンド編集部
2015年8月3日
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数週間で思い付いた戦略ではない
日本に「提携航空会社」が悲願だった

森本 大(デルタ航空日本支社長)
Photo by Ayako Suga

 デルタ航空は、世界の航空三大アライアンスの一つ、スカイチームに属しており、米国と欧州を結ぶ大西洋路線には強い。アジアでは、中国の大手2社と提携パートナーになっており、中国戦略は終わった。

 最後の関門が日本で、以前から社内では課題になっていた。日本は安定した法人需要があり重要なマーケット。デルタは米デトロイトをハブにしていることから、メキシコや米中西部へのネットワークが強い。メキシコに工場を持つ日本の自動車メーカーは、デルタにとっては非常に大事な顧客だ。

 日本における第三極を外資である当社が築くといった大それたことは考えておらず、日本に提携会社が欲しいだけだ。日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)にはそれぞれパートナーがいるためスカイマークしかなく、何年か前からアプローチしていた。この数週間で思い付いた戦略ではない。

 ただ、スカイマークは独自の予約システムを使っており、他の航空会社とネットワークをつなぐことができない。これが提携する上での最大のネックになっていた。シームレスな予約システムにすれば、デルタや他のスカイチームの航空会社とも相互に送客できるようになる。お互いに重複する路線はなくシナジーは大きい。

 2月のスポンサー選定の際にも手を挙げて交渉したかったが、その前に終わってしまった。そのため、現時点でスカイマークやインテグラルと話ができておらず、事前のデューデリジェンスはできていない。

 ただスカイマークは直前まで上場していたし、裁判所に情報を出しているので、ある程度の情報は得られている。国土交通省とも対話はできている。

 日本の小口債権者にもあいさつして回っており、票集めが厳しいかといわれればそうでもないという感触を持っている。(談)


課題は洗い出し済み
すぐにサポートできる

長峯豊之(ANAホールディングス取締役)
Photo by A.S.

 スカイマークを確実かつスピーディに再建させるのが、本件の一番重要なポイント。ANAは6月から整備のサポート要員を複数人派遣しており、スカイマークの課題について、ほぼ洗い出しが終わっている。こちらの再生案が可決されたらすぐに本格的なサポート態勢に入れる。デルタがスポンサーになっても、いろいろとまとめるのに1~2カ月はかかるだろう。

 8月5日には債権額でも頭数でも可決させたい。大口債権者の意向は例えばCITならわれわれとの取引で日本市場に取っ掛かりをつくりたいとの意向はあると思う。仮に可決しなくても基本的に株主間契約もスポンサー契約も残っており修正案を検討する。(談)


ANAとの契約があり
当初の予定通り進める

佐山展生(インテグラル代表)
Photo by A.S.

 イントレピッドが対抗案を出して驚いたが、7月15日にデルタが出てきて本気なんだなと、再び驚いた。

 8月5日の債権者集会では、スカイマーク案が賛同を得られるよう推し進める。ANAは大口債権者と商談も含めてかなり話をしていると思う。これが大きなポイントで、まとまれば当初の予定通りにいく。

 われわれの立場は明確で、すでに実質投資をしている。いかなる状況下でもスカイマークの再生に全力を尽くす。現状はスカイマークとANAと契約をしているので、それを推し進める。完全に可能性がなくなった際には、他の可能性も模索しなければならないが、それはそのときの話だ。(談)

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