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莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

27年ぶりの小樽再訪、記憶との落差で考えたこと

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第258回】 2015年8月10日
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北海道の観光スポットとして名高い小樽運河

 北海道中国会が設立一周年の記念行事として、札幌で日中友好フォーラムを開催した。

 第一部の基調講演に、丹羽宇一郎・前中国大使先生を講師に迎えた。私は第二部のパネルディスカッションに、パネリストの一人として呼ばれた。パネルディスカッションのテーマは「北海道活性化するため 中国とどう付き合うのか」といったものだ。

 50歳になるまで、いくら関係者から熱意のこもった誘いがあっても、私の講演活動に妻を一度も同行させたことがなかった。50歳になってからは年に1度くらいは妻を連れていくようになった。今回も主催側の温かい心遣いで妻が同行してくれた。

 実は妻と一緒に最初に北海道に訪れたのは、娘が来日前の1988年の夏だった。まだ留学生の私は東京からフェリーに乗って苫小牧に上陸してから鉄道で札幌まで移動して、そこを中心に北海道の旅を楽しんだ。

 当時は札幌の日本人の友人の家に泊まって、小樽、余市、積丹岬を回ったりしたのち、青春18きっぷを使って、札幌発の夜行列車に乗った。乗り換えの機会を生かしながら、途中下車して函館などを見学しながら、一路仙台へ向かった。仙台からは夜行バスを使って東京に帰った。典型的な貧乏旅行だったが、それでも旅の醍醐味を満喫した。

27年前の静けさとは様変わり
外国語が飛び交う小樽の活気

 あっという間に、四半世紀以上の歳月が過ぎ去った。札幌でのパネルディスカッションを終えた私は、友人が運転する車で1988年の夏に回った思い出の土地を妻とともに再訪した。

 札幌はその後、妻も2度くらい訪問したことがある。しかし、小樽をはじめその他の町に対してはいずれも27年ぶりの再訪である。私にとっても余市と積丹岬は27年ぶりだ。記憶に鮮やかに残っていた27年前の景色や町の様子と今度の再訪で見たもの、感じたものとの落差を否応なしに痛感させられ、いろいろと考えさせられた。

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莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

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