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働き盛りのビジネスマンを襲う 本当に怖い病気

食欲があるのに痩せていく
バセドウ病の恐怖

市川純子 [(財)日本ヘルスケアニュートリケア研究所]
【第16回】

突然襲う激しい動悸と息切れ、それによる不眠。さらには脱毛や食欲があるにもかかわらず起こる体重の激しい減少――。こうした症状がみられたら、甲状腺の病気である「バセドウ病」を疑う必要がある。「バセドウ病」の症状として、眼球の突出がよく言われるが、必ずしも全員に出るわけではない。

激しい動悸と不眠、脱毛に襲われ
3ヵ月で10キログラム痩せてしまったPさん(45歳)

心電図は「異常なし」なのに
激しい動悸と息切れが襲う

 ある流通企業に勤めるPさんが初めて自分の身体の変調に気づいたのは、今から数ヵ月前のこと。いつもなら駅の階段を1段飛ばしで駆け上がっているのに、その朝は階段の踊り場で思わず立ち止まってしまった。

 足がつりそうになるほどだるく、強い動悸もする。会社の健康診断前に1度病院に行かなくてはならないと思った。心臓が口から出そう。経験したことがないほど脈が速くなっていた。学生時代の部活で100メートルダッシュを何本もやったあとのようだ。額から出る汗をぬぐいながら、その日は会社に向かった。

 そしてその夜から、布団に入ると動悸が気になるようになった。インターネットで調べると「不安感から動悸が起こる」と書かれていた。

 自宅の近くのクリニックに行ってみると「心電図は異常なし。ストレスでしょう」と言われた。確かに心不全など重篤な心臓の病気ではないようだが、心臓がどうもおかしい。

 布団に入ってから脈を計測してみると、1分間に脈拍が100を超える。安静時15秒に25回は明らかに速い。「確か今までは70前後だったはずだ…」などと気になりだすと更に眠れない。近頃は息苦しさも感じている。喉の奥が締め付けられるような気がするのだ。

 動悸と息苦しさでなかなか寝付けず、寝不足からかPさんは少しずつ痩せていった。また慢性的な睡眠不足からイライラとし始めた。しかもなんだかやたらと暑い。寝汗が出て、それも気になって仕方がない。

3ヵ月で10キロ以上痩せ、脱毛
イライラした性格にも変貌

 Pさんは、家族や同僚が驚くほどやつれていった。普通に食べても痩せていくので、自分でも「がんなのか」と不安になった。最初は同僚に「痩せましたね」「ダイエットですか?」「スッキリしましたね」と言われていたが、3ヵ月後には10キログラム以上痩せ、次第に「大丈夫ですか?医者に行ったほうかよいですよ」と心配されるようになっていた。

 もう1度近所のクリニックに行き、血液検査をした。糖尿病でも痩せてしまうことがあると聞いたからだ。しかし、血糖値を計測しても空腹時血糖に異常はみられなかった。

 検査で「異常なし」と言われる度にPさんは焦った。しかも脱毛も激しい。シャンプーのたびに排水溝が真っ黒になるほどに頭髪が抜ける。朝起きたときに、枕に抜け毛が目立つ。そのこともPさんをさらに不安にさせるのだった。バスルームで透ける地肌をマッサージしながら1人孤独になっていった。

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市川純子 [(財)日本ヘルスケアニュートリケア研究所]

1961年生まれ。財団法人日本ヘルスケアニュートリケア研究所 所長。広告代理店で大手私鉄の広報を担当。その後PR会社に転職し、医薬品や化粧品分野に携わる。2003 年にJ&Tプランニングを設立。代表取締役に就任。研究や情報の開発も行いヒット商品を数多く手がける。医療健康美容分野の研究のために2010年財団を設立。


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