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シネマで学ぶ組織論

スパイ・ゲーム――メンターを考える

林 恭子 [グロービス経営大学院教員]
【第4回】 2009年7月10日
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グロービス・マネジメント・スクールで教鞭をとる林恭子氏が映画を切り口に、組織論の様々なテーマやフレームワークを紹介する連載。第4回は、ブラピとロバート・レッドフォードの師弟関係が胸に迫る秀作「スパイ・ゲーム」で、メンターについて考える。

よく耳にするメンターってどんな存在

「スパイ・ゲーム コレクターズ・エディション(2枚組)」DVD発売中 6300円(税込) 発売元:東宝東和 販売元:東宝

 こんにちは。林恭子です。梅雨の季節を迎えましたね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 先日、久しぶりに友人と会う機会を得ました。今、仕事で大活躍しているその人から出た、こんな言葉が胸に残りました。「いやあ、良いメンターに恵まれたんだよ。本当に幸運だったと思う」。

 メンター。皆さん、きっと耳にしたことのある言葉ですよね?会社によっては、制度として新入社員にメンターをつける、なんていうところもあると聞きます。

 ではメンターという言葉の語源をご存知ですか?実は、そのルーツは、ホメロスによる、かの一大叙事詩「オデュッセイア」にあるんです。なんだか、格調高いですよね。オデュッセウス王の信頼厚く、王子テレマコスの教育を託された人物、メントルこそがそのモデルです。メントルは、王子の良き指導者であり、理解者で、支援者として描かれています。

 そして、今の時代では、メンターとは、「人生経験が豊富で、指導者、後見人、助言者、教育者、または、支援者という役割を果たす人」として位置づけられています。メンターに支援される立場の人をプロテジェ(またはメンティ)、と呼びます。

 今日はそのメンターについて、映画「スパイ・ゲーム」をもとに考えてみましょう。

 「スパイ・ゲーム」は、2001年の作品です。タイトルから受ける印象と内容にちょっと乖離があるせいか、大ヒットとまではいきませんでしたが、CIAのベテランエージェント、ミュアーが、中国に捕まった若い工作員を助けるため、自分の最後の任務として、壮大な作戦を実行する24時間を描いた、秀作です。ミュアーを演じるのはロバート・レッドフォード。そして、ミュアーが見出し、腹心の部下として育てあげた工作員、ビショップをブラッド・ピットが演じています。

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林 恭子 [グロービス経営大学院教員]

グロービス経営大学院教員・(株)グロービス 経営管理本部 本部長。筑波大学大学院ビジネス科学研究科博士課程前期修了。モトローラにてOEMを担当した後、ボストン・コンサルティング・グループの人事担当リーダーとして幅広く人材マネジメントに携わる。現在はグロービスにて経営管理全般を統括、兼任でグロービス経営大学院の教員としてリーダーシップ、ダイバーシティマネジメント、キャリア開発等の領域を担当。企業研修、講演も多数。共著書に『【新版】グロービスMBAリーダーシップ』(ダイヤモンド社)、『「変革型人事」入門』(労務行政)、『女性プロフェッショナルたちから学ぶキャリア形成』(ナカニシヤ出版)。
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シネマで学ぶ組織論

グロービス・マネジメント・スクールで教鞭をとる林恭子氏が映画を切り口に、組織論の様々なテーマやフレームワークを紹介する。(グロービス・グループ「GLOBIS.JP」の提供)

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