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IoTデータで武装したコインランドリーは
土地活用の有力な選択肢になるか

最新の乾燥機と洗濯機が並ぶ、東京・蔵前の「ITランドリー」を取材した。オーナーは1台1台の機器の稼働状況を自宅のPCから監視できる。防犯カメラで店内に怪しい人を見つけたら、音声で警告することも可能 Photo:DIAMOND IT Business

2005年から始めていた
「ITランドリー」

 家電大手のハイアールアジアは、コインランドリーの運営・管理にIoT(Internet of Things)を取り入れ、店舗オーナーの営業・出店支援に活用している。さらに今後は、商圏分析データなどを武器に新規開拓にも力を注いでいく考えだ。

こちらは最新鋭の洗濯乾燥機。左側は一度に16kgまで洗える大容量。洗濯~強力ガス乾燥まで全自動で、電解水による除菌機能も付いている

 もともと同社は、コインランドリー向けの洗濯機・乾燥機メーカーとして、旧三洋電機時代からオーナーを支援する取り組みを続けてきた。2005年には、顧客囲い込みを目的として、コインランドリーの経営を一新させるサービス「ITランドリーシステム」を開始。コインランドリーに設置した機器1台ごとに通信機器を搭載し、インターネット経由でさまざまな管理を行うというシステムだ。

 現在、このシステムを導入しているのは約1000店舗(2015年9月時点)。大幅な業務の効率化を実現する一方、ランドリー利用者の利便性も大きく向上させている。

 例えば、PCやモバイルでオーナーサイトにアクセスすれば、機器・店舗ごとの売上情報の集計・分析、稼働状況のチェックなどができる。複数の店舗で稼働する機器を一元管理できるシステムは国内初だ。季節や時間帯別の売上データが販促に役立つのは言うまでもないだろう。

店内に設置されたICカード発行・入金機。利用ごとにポイントが貯まる

 遠隔運転や故障通知、Webカメラなど、セキュリティ機能も万全。洗濯機にトラブルが発生して問い合わせがあった場合、遠隔操作によって別の洗濯機を稼働させ、無料で使ってもらうといった対応も可能になる。離れていてもWebカメラで利用者の状況を観察できるため、店舗にいるような応対ができるのも大きなメリットだ。

 さらに、システムをICカードと組み合わせれば、ポイントサービスの展開にも活用できる。こうしたインセンティブによる固定客・リピート客づくりも国内初の取り組みだ。

 コインランドリーの利用者側も、メリットは多い。例えば、ICカードを利用して会員登録すると、PCやスマホで今、どの機器が空いているかが確認でき、さらに「運転終了のお知らせ」メールを携帯で受け取ることもできる。「せっかく来たのに洗濯機が空いていない…」「洗濯が終わるまで待ってなきゃいけないの…」といったコインランドリーにありがちな不便を解消したわけだ。オーナーにとっては回転率が悪くなるのを防ぐ効果もある。ICカードは残金を補充すれば繰り返し使用できるから、手間もかからない。

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