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なぜディズニーランドは
マニュアルがなくても成功できるのか

川原慎也 [船井総合研究所 東京経営支援本部]
【第15回】 2010年4月12日
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マニュアル接客は悪なのか?

 少し前の話(3年くらい前の話だと記憶していますが)になりますが、こんな話があったのをご記憶の方もいらっしゃるかと思います。

 買出しを頼まれた1人の男性が、あるファーストフードのハンバーガーショップに行きました。

■男性:「ハンバーガー20個ください。」

□店員:「かしこまりました、ハンバーガー20個ですね。店内でお召し上がりになりますか?」

■男性:「テイクアウトで。」(1人で来てるんだから、テイクアウトだってわかるでしょう・・・)

 ということで、実際にこの話が事実なのか否かはわかりませんが、「マニュアル接客の弊害」といったテーマでマスコミにも結構な頻度で取り上げられていました。

 では、本当に“マニュアル”が悪いのでしょうか?

 チェーン展開しているハンバーガーショップの多くがお客さまに何を約束しているのかを考えてみて下さい。

<日本全国どこの店舗で食べても「同じ味」であり、「同じ価格」であること>

 これが大きな安心感につながっています。

 また、ファーストフードと呼ばれる業態ですから、「スピード」(注文して商品が出てくるまで)は不可欠な要素でしょう。

 つまり、お客さまとの約束を果たすために大切なことは、「業務の卓越性」(オペレーショナルエクセレンス)を発揮することであり、このような業態の企業にとってマニュアルは必要不可欠な経営ツールだという主張のほうが正しいようにも思えます。

 あえて誤解を恐れずに極論を言えば、ハンバーガー20個を注文した1人のお客さまに対して「店内で・・・」と対応したところで、あるいは、たとえスタッフの笑顔が無かったとしても、それだけでお客さまを失ってしまうほどの悪影響は受けないのではないかと思います。

 では、なぜマニュアル接客は揶揄されることが多いのでしょうか?

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川原慎也 [船井総合研究所 東京経営支援本部]


1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業種業態を問わずに戦略実行コンサルティングを展開するという同社では異色の経験を持つ。「視点を変えて、行動を変える」をコンセプトに、戦略策定段階では「お客さまとの約束は何か」→「約束を果たすためにやるべき仕事は何か」を考え抜こう、計画策定段階では「計画が頓挫する可能性の対処策」を考え抜こう、実行段階では「勝たなきゃ組織一体化しない」から“勝ち”を積み重ねる階段を考え抜こう、と経験に裏打ちされた“視点”への刺激が散りばめられ、組織を動かす原動力へと変えていく。
最新著に『絶対に断れない営業提案』(中経出版)がある。

【関連サイト】『経営参謀の視点』※毎週月曜日更新 

 


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不透明な経済状況が続き、半年先の景気を読むことさえ難しい日本経済。この連載では、様々な業界やテーマで活躍する船井総研の専門コンサルタントが、業界別に分析し、半年先の景況感を予測していきます。

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