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逆に休みが取りづらくなる!?
反対派68%の大型連休分散化が超えるべき壁

【第14回】 2010年4月13日
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 早ければ2011年からスタートする大型連休分散化。全国を「北海道・東北・北関東」「南関東」「中部・北陸信越」「近畿」「中国・四国・九州・沖縄」の5つのブロックに分け、5月と10月の大型連休をそれぞれ1週間ずつずらして設定するというものだが、国民からはやはり反対の声が多いようだ。

 毎日新聞がNTTレゾナントの協力を得て行ったインターネット調査によると、「反対」が67%で「賛成」33%を大きく上回った。

賛成派の68%「混雑を避けられる」

 政府は、大型連休分散化が連休中の交通機関の混雑緩和に効果や、観光地の閑散期の集客につながるなど、内需拡大効果をもたらすと説明する。33%の賛成派の意見も政府と同様で、「観光地や道路の混雑を避けられる」(68%)、「宿泊施設の料金が安くなりそう」(13%)、「観光業や雇用に良い影響が見込まれる」(13%)となっている。連休中に車を使ってレジャーを楽しむ人にとって、渋滞の緩和は避けて通れない問題。昨年から始まった高速道路の新料金制度でさらに進んだといわれる休日中の渋滞緩和を待ち望む人は多いだろう。

 一方の反対派の意見は、「家族、親類、友人と一緒に休みを過ごせない」(32%)、「休みの時期によって不公平が生じる」(23%)、「祝日の意味が忘れられそう」(21%)、「産業に悪影響」(16%)、「休みが取りにくい」(7%)となっている。

 父親が単身赴任中の家庭の場合、連休が分散化することによって家族一緒の休みが取れないことが想定される。遠距離恋愛中のカップルについても同じことがいえるだろう。せっかくの連休であっても「親しい人と一緒に過ごせないならば意味がない」と訴える声は無視しづらいものがあるように感じる。

ネット上では「休みが取りづらくなる」の声が多数

 企業への影響について政府は「操業を簡単には休めない製造業の割合が以前と比べれば低くなっていることもあり影響は小さく抑えられる」と述べる。また、すでに「連休分散化策」が導入されているフランスやドイツの例を挙げ、「景気回復への効果が大きい」としている。

 しかし、インターネット上では「東京の本社が稼働していて地方支社が休めるのか(その逆も)」「(連休が全国一律でないことで)休みが取りにくくなるのでは」「その前に有給消化を徹底しないと意味がない」「休みを取る文化が根付いたフランスと日本では前提が違う」など、連休分散化によりこれまで以上に休みが取りづらくなることを憂慮する声が多く挙がっている。ネット上の賛成派も当調査と同じく「渋滞の緩和」を喜ぶ声が多いが、全体的には反対派が多い印象だ。

 同じく余暇産業を通しての内需拡大効果を狙って2000年から施行された「ハッピーマンデー制度」は大型連休分散化に合わせて廃止する方向だという。ころころと制度を変えるならば、これもネットで多くみられる「これより先にやるべき政策があるのでは」という意見にも一理あるように思うが…。今後の展開に注目したい。

(プレスラボ 小川たまか)

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