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あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか
【第15回】 2015年10月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
津田 久資

MBAで学ぶ理論は「不完全」……ぶっちゃけ、スクールに意味はない?

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ビジネススクールやMBAコースの座学で習う「ビジネス理論」や「フレームワーク」の類というのは、どこまで言っても「学ぶ」の領域を出ない。僕はそうした「学ぶ」に留まる態度を批判的に論じてきたが、それらがまったく仕事の役に立たないかというと、そんなことはない。こうしたビジネスの「知識」にはどんな意味があるのか、それについて今回は考えてみよう。

ちょっと復習……

連載もこれで第15回。ここまでずいぶんといろいろな話をしてきたので、復習しておこう。
とはいえ、過去記事をすべて読まなくても、議論の大枠は理解できるはず。より詳しく知りたい人は、拙著『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか』をご覧いただくとして、スキップしていただいてもかまわない。

まず発想の質を高めたければ、発想の「見落とし」を減らすことが必要であり、そのために最も有効な方法として「ロジックツリー」によるチェックリスト構築を以前ご紹介した。

参考:第8回
“なんでそんなアイデアが出るの!?”と言わせる「戦略チェックリスト」入門
 〜アイデアの「うっかり忘れ」を防ぐために〜

こうしたチェックリストには「モレがないこと」と「できる限り具体的であること」という2つの条件が必要だった。

参考:第10回
知ってますか? マッキンゼーが「MECE」を重視する本当の理由

そうはいってもチェックリストというのは、単なる言葉の論理的分解によって生まれたチェックリストに過ぎない。論理というのはいわば「橋」を伸ばす作業であり、最終的に崖の向こう側に渡る(=アイデアを発想する)ためには、「直感」によるジャンプをしなければならない。

参考:第9回
結局「ハト」はどこに消えた? 答えが欲しけりゃ“論理×直感”だ!!
 〜ロジックツリーのシンプルな本質〜

既存のフレームワークなりビジネスの理論なりを学び、それに当てはめてなんらかの答えを出すというのは、言ってみれば、「他人がつくってくれた橋(論理)を渡ること」だと言っていいだろう。

ただしその橋は、学びさえすれば誰にでも渡れる橋であり、競合と差をつけるのは難しい。もっと言うと、学びが得意な学歴エリートたちと真っ向から勝負することになるフィールドなので、多くの人にとってはあまり賢い選択ではない。

しかし、再三繰り返しているとおり、ビジネスはスピードである。「速さ」を追求するという意味では、他人がつくってくれた橋を利用しない手はない

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津田 久資

1958年生まれ。東京大学法学部およびカリフォルニア大学バークレー校経営大学院(MBA)卒業。博報堂、ボストン コンサルティング グループ、チューリッヒ保険で一貫して新商品開発、ブランディングを含むマーケティング戦略の立案・実行にあたる。 現在、AUGUST-A㈱代表として、各社のコンサルティング業務に従事。 また、アカデミーヒルズや大手企業内の研修において、論理思考・戦略思考の講座を多数担当。表層的なツール解説に終始することなく、ごくシンプルな言葉を使いながら、思考の本質に迫っていく研修スタイルに定評があり、のべ1万人以上の指導実績を持つ。 著書に、就活面接本の超定番書『ロジカル面接術』(WAC)のほか、『世界一わかりやすいロジカルシンキングの授業』(KADOKAWA)、『出来る人ほど情報収集はしないもの!』(WAC)、『超MBA式ロジカル問題解決』などがある。


あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか

【BCG・博報堂で考えた 勝ち続ける発想力】アカデミーヒルズや大手企業向け研修で「論理思考」を1万人以上に教えてきた津田氏は「いまや学歴エリートが容易に敗北する時代になった」と語る。では、ビジネスで勝てる人はどのように考えているのか? ライバルよりも優れたアイデアを素速く発想するための「論理思考の本質」に迫る。

「あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか」

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