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老後のお金クライシス! 深田晶恵

これからの下流老人とは、定年後も延々住宅ローンが残る人

深田晶恵
【第27回】 2015年10月21日
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60歳時の住宅ローン残高を
把握していますか?

前回は「老後貧乏から下流老人に転落する分かれ目はどこか」と題して、「制度を知る・利用する力」と「少し先を想像する力」がないと、老後貧乏から下流に転じる可能性があると書いた。

 「制度を知る・利用する力」があれば、困ったときに社会保障制度や福祉制度のサポートを受けることができる。男性は、「知る・利用する力」に加えて、「助けて」と声を出せる自分を作っておくことも必要だ(威張らずに)。

 「少し先を想像する力」は、5年後、10年後、もしくは定年後の「自分のお金周りを予測する力」のこと。割り算とかけ算ができれば、老後の蓄えや年金収入をムダに減らさなくてすむ。

 今回は、定年後も続く住宅ローンが持つリスクについて考えてみたい。住宅ローンを持つ読者の方、次の質問に即答できるだろうか。

 (1)住宅ローンを完済する年齢はわかりますか?
 (2)60歳時の住宅ローン残高を知っていますか?

 完済年齢については「うん、わかる」という人が多数と思われる。35歳で35年返済のローンを組んだとしたら、その時に「70歳までのローンかぁ。退職金で返せば何とかなるだろう」と考えていただろうから覚えているはずだ。妻が知らぬ間に繰り上げ返済をしていたら、当初より完済年齢が数年早まっているかもしれないが、それはそれでラッキーなこと。

 一方の60歳時のローン残高については、答えられる人はかなり少ない。全期間固定金利の住宅ローンなら、返済予定表で完済までの毎月のローン残高が載っているので把握が可能。しかし、現在ローンを持っている人の大多数は、変動金利型や一定期間の固定金利型だ。その場合の返済予定は、「金利が固定されている期間」だけの記載のため、ほとんどの人が60歳時のローン残高を答えられない。

 定年後も返済が続くローンを、退職金をアテにして借りるにもかかわらず、退職時の残高を知らないのは、人生における大きなリスクである。さらに、ほとんど人が、ローンを組む段階で勤務先の退職金水準をご存じない。仮に60歳時のローン残高が1500万円で、退職一時金が1800万円だとすると、差し引き300万円しか老後資金に回せなくなるのである。

 他に老後資金の蓄えがないと、老後貧乏からあっという間に下流老人に転落するかもしれない。

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深田晶恵 

ファイナンシャルプランナー(CFP)、(株)生活設計塾クルー取締役。

1967年北海道生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である「生活設計塾クルー」のメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じて「買い手寄り」のマネー情報を発信している。20年間で受けた相談は4000件以上。日本経済新聞、日経WOMAN、レタスクラブ等でマネーコラムを連載、ほかにダイヤモンド・オンラインでの『40代から備えたい 老後のお金クライシス!』のネット連載も 好評。

主な著書に『30代で知っておきたいお金の習慣』、『投資で失敗したくないと思ったら、まず読む本』『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂5版』(共にダイヤモンド社)、『共働き夫婦のための「お金の教科書」』、『図解 老後のお金安心読本』(共に講談社)他多数。
1967年北海道生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である「生活設計塾クルー」のメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じて「買い手寄り」のマネー情報を発信している。18年間で受けた相談は3500件以上。日本経済新聞、日経WOMAN、ダイヤモンド・オンライン等でマネーコラムを連載中。
主な著書に『30代で知っておきたいお金の習慣』『投資で失敗したくないと思ったらまず、読む本』、『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂5版』(共にダイヤモンド社)(共にダイヤモンド社)、『共働き夫婦のための「お金の教科書」』『図解 老後のお金安心読本』(共に講談社)他多数。


老後のお金クライシス! 深田晶恵

「年金崩壊」「定年後破産」などの恐ろしい言葉が飛び交う少子高齢化の現代ニッポン。老後の生活を支えるお金について熟知しておくことは、もはや誰にとっても待ったなしだ。30代でも早すぎない、40代なら今まさに備えを始めたい、老後資金のあれこれを人気FPがわかりやすく指南する。

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