ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか
【第27回】 2015年11月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
津田 久資

「東大卒・元マッキンゼー」の芸人だけど何か質問ある?(下)
【対談】ビジネスとお笑いは「ほぼ同じ」です

1
nextpage

早くも第4刷が決定し、1ヵ月以上にわたりオンライン書店の「ロジカルシンキング」ジャンルで第1位に輝き続けている『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか ― 論理思考のシンプルな本質』。
本書の主題である「思考型人材」のモデルとして、元BCGの津田久資氏は当初から「いくつかの職業」をイメージしていた。その1つが「お笑い芸人」である。

そこで今回、東大卒→元マッキンゼーという「異色のキャリア」を持つお笑い芸人・石井てる美氏と津田氏による対談を企画。
マッキンゼーで身につけた思考法は「笑い」にどうつながるのか? ビジネス界とお笑い界の意外な共通点が見えてきた。異色の組み合わせによる対談、最終回!!

 

[前回までの記事]
「東大卒・元マッキンゼー」の芸人だけど何か質問ある?(上)
仕事も笑いも「スタンス」から始まる!

「東大卒・元マッキンゼー」の芸人だけど何か質問ある?(中)
「学歴なんて関係…」アリマス!!

 

お笑い芸人・石井てる美さん「言いづらいことを英語っぽく言う」

芸人が「お笑いスクール」に行く意味ってあるの?

津田久資(以下、津田)てる美ちゃんはマッキンゼーを辞めて芸人になろうというときに、「ワタナベコメディスクール」っていう芸人の学校に通ったんですよね。吉本で言うところの「NSC」とか、こういう学校では、いったい何を学ぶの?

石井てる美(いしい てるみ)1983年、東京都生まれ。東京大学工学部社会基盤学科卒業、同大学院修了。大学院在学中に執筆した論文では、アジア開発銀行による『アジア・太平洋論文コンテスト』入賞したほか、学内賞である古市賞を受賞。
2008年、経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン入社。お笑い芸人になることを志し、2009年夏に退社。
同年10月、お笑い芸人養成所ワタナベコメディスクールに11期生として入学。2011年にお笑い芸人として始動。2015年正月に「新春大売り出し!さんまのまんま」(関西テレビ・フジテレビ)で「言いづらいことを英語っぽく言う」ネタを披露。
TOEIC990点満点、英検1級。
著書に『私がマッキンゼーを辞めた理由 ——自分の人生を切り拓く決断力』(KADOKAWA)がある。

石井てる美(以下、石井)ネタ見せとか、ダンスとか演技とか、バラエティ番組を想定した実践がいろいろ用意されていました。あと、「お笑いのイロハ」みたいな座学の授業もありましたよ。

津田 へえ、座学もあるのか。ハーバード・ビジネス・スクールとかだと、いわゆる普通の講義というのはほとんどなくて、基本的にはケーススタディしかやらないですよね。
吉本のNSCとかワタナベのカレッジも、同じような感じかと思っていました。

石井 といっても、やはり実践が中心です。私は週3のコースに行っていたんですけれども、そのうち2回はネタを持っていって見せなきゃいけなくて……。
最初は「自分はこんなにネタがつくれないのか」と実感するところから始まりましたね。座学で習ったこととかも、初めのうちは全然生かせなくて……。
いろいろと試行錯誤しているうちに「フリってこういうことか……」ってわかってくる感じ。

津田 となると、ビジネスと同じで、お笑いにも「理論」と呼べるものは、やっぱりないのかな?

石井 「フリがあるからボケで笑いが成立する」とか「言っていることとやっていることが違う」「緊張と緩和」「共感」というような基本的な型はやっぱりあります。
もちろん、こういう型を知っているだけでは、面白いネタをつくるところまでは行きませんが。

津田 なるほど。それは「マーケティングの4P」とか「5F」とかのいわゆる「ビジネス理論」に近い感じですね。
大枠としては正しいけれど、結局そこから具体的なアイデアにまでは「距離」があるというか。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
自分の時間を取り戻そう

自分の時間を取り戻そう

ちきりん 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
生産性は、論理的思考と同じように、単なるスキルに止まらず価値観や判断軸ともなる重要なもの。しかし日本のホワイトカラー業務では無視され続け、それが意味のない長時間労働と日本経済低迷の一因となっています。そうした状況を打開するため、超人気ブロガーが生産性の重要性と上げ方を多数の事例とともに解説します。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


津田 久資

1958年生まれ。東京大学法学部およびカリフォルニア大学バークレー校経営大学院(MBA)卒業。博報堂、ボストン コンサルティング グループ、チューリッヒ保険で一貫して新商品開発、ブランディングを含むマーケティング戦略の立案・実行にあたる。 現在、AUGUST-A㈱代表として、各社のコンサルティング業務に従事。 また、アカデミーヒルズや大手企業内の研修において、論理思考・戦略思考の講座を多数担当。表層的なツール解説に終始することなく、ごくシンプルな言葉を使いながら、思考の本質に迫っていく研修スタイルに定評があり、のべ1万人以上の指導実績を持つ。 著書に、就活面接本の超定番書『ロジカル面接術』(WAC)のほか、『世界一わかりやすいロジカルシンキングの授業』(KADOKAWA)、『出来る人ほど情報収集はしないもの!』(WAC)、『超MBA式ロジカル問題解決』などがある。


あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか

【BCG・博報堂で考えた 勝ち続ける発想力】アカデミーヒルズや大手企業向け研修で「論理思考」を1万人以上に教えてきた津田氏は「いまや学歴エリートが容易に敗北する時代になった」と語る。では、ビジネスで勝てる人はどのように考えているのか? ライバルよりも優れたアイデアを素速く発想するための「論理思考の本質」に迫る。

「あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか」

⇒バックナンバー一覧