ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
Close Up

地方銀行のドミノ再編が止まらない

週刊ダイヤモンド編集部
2015年11月2日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

地方銀行の再編が止まらない。昨年11月に、関東・九州地方で県内トップバンクが絡む経営統合が相次ぎ表面化。その1年後の今、関東では再び大型再編の号砲が鳴り、九州でも新たな再編の煙が立ち上り始めた。(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木崇久)

 「常陽・足利連合が再編の新たな受け皿に名乗りを上げれば、関東地銀の争奪戦はさらに激化する」。地方銀行界に飛び込んできた、新たな再編劇。その第一報を聞いた関東地方の地銀幹部は、その先の展開を見据えて考えを巡らせていた。

 その視線の先にあったのは、北関東の県内トップバンク2行だ。10月26日、常陽銀行(茨城県)と、足利銀行(栃木県)を傘下に持つ足利ホールディングス(HD)が、経営統合に向けて交渉中であることが明らかになったからだ。

 足利銀行は2003年に経営破綻し、一時国有化。その後、証券大手の野村HDを中心とする企業連合の下で経営再建し、13年12月に足利HDが東京証券取引所に再上場を果たした経緯がある。

 ただ、野村HDはずっと銀行経営に携わるつもりはなく、グループで発行済み株式の3分の1超を持つ足利HD株の売却機会を狙っていた。そのため、足利HDは再編候補としてかねて名前が挙がっていた。しかし、野村HDは足利HDの上場時に保有株を売り出せず、その後の株価低迷で出口戦略を描き切れずにいた。再編は長らく“うわさ”のままだったのだ。

 それが“現実”に大きく近づく転機となったのが、1年前に相次いで起こった大型再編だ。昨年11月、関東で地銀最大手の横浜銀行(神奈川県)と東日本銀行(東京都)が、九州で県内トップバンク同士の肥後銀行(熊本県)と鹿児島銀行(鹿児島県)が、経営統合の基本合意を発表したのだ。

 これ以降、再編の波に乗り遅れまいと「地銀が一気に動きだした」(野村HD幹部)。そして、野村HDに対しても地銀からの接触が格段に増えたという。

 地盤内の人口減少問題に加え、関東内での再編劇も重なり、危機感を募らせたのは足利HDも同様だった。そうした背景の中で、大きく踏み込んだ関係になったのが、常陽銀行だったというわけだ。

 北関東3県(茨城・栃木・群馬)のトップバンクには群馬銀行もあるが、足利HDは「“西”よりも“東”の方が相性がいい」(同)。足利銀行は経営再建時に周囲の地銀に「不可侵条約」を求めたが、“東”の常陽銀行が応じたのに対し、長らく敵対関係にあった“西”の群馬銀行は応じなかったからだ。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年1月28日号 定価710円(税込)

特集 劇変世界を解く 新地政学

世界史の大転換が始まる

【特集2】
銀行界も戦々恐々
コンビニATM戦争

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


Close Up

激動する世界経済の流れに、日本も無縁ではいられない。政治・経済、企業・産業、社会の注目テーマをクローズアップし、独自の視点、切り口で「詳説」する。

「Close Up」

⇒バックナンバー一覧