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中国で「消費するインターネット利用者」増加が頭打ちか

山谷剛史 [フリーランスライター]
2010年5月12日
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 中国ではインターネット利用者が毎年数千万人から1億人程度増え、オンラインショッピングサイト市場は年々巨大化している。こうしたニュースを見聞きすれば、中国は今後さらに魅力的なネット市場になると感じるだろう。

 だが、4月に中国のインターネット組織「CNNIC(China Internet Network Information Center)」が発表した、最新の中国のインターネットに関するいくつかの統計資料の数字や、中国でのネット利用実態を考慮するに、インターネット利用者が今後毎年数千万人以上増えようとも、どうもネット接続料以外にお金を落とせる人の増加は微増にとどまりそうに思える。

農村部では音楽やゲームなど
エンタメ系利用が大半

 中国では2009年末の段階で3億8400万人のインターネット利用者がいる。普及率では28.9%だという。日本も都会と地方で利用実態に差があるが、中国もそれは同様で、日本よりも都市部と農村部の所得格差が激しいだけに、情報格差も日本以上である。

都市部と農村部のインターネット利用者数

 CNNICが発表した「2009年中国農村互聯網報告(互聯網はインターネットの意)」によれば、3億8400万人のインターネット利用者を地域でわけると、都市部は2億7719万人に対し、それより人口の多い農村部では1億681万人しかない。農村部での普及率は15%と世界平均に届かないのとは対称的に、都市部での普及率は44.6%と高い。

 最近は特に携帯電話によるインターネット利用者も増えてきているが、パソコンを使ったインターネットで何をするかといえば、「音楽視聴(農村部利用者の82.7%が利用、以下同)」「ニュース閲覧(72.4%)」「オンラインゲーム(69.9%)」「チャット(68.2%)」「検索(66.5%)」と、農村部での利用は、全般にアミューズメント寄りである。

 「オンラインショッピング(17.6%)」や「旅行予約サービス(3.3%)」をはじめとしたビジネス寄りのオンラインサービスの利用率や、新興の「SNS(12.1%)」などのサービスは都市部よりも低いものとなっている。

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山谷剛史 [フリーランスライター]

日本人の立場から中国のIT事情を紹介する。執筆の他、講演も行う。著書に「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)


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