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プレミアム飲料全盛時代に見る「ヒットの法則」

大来 俊
2015年11月12日
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クラフトビール、サードウェーブコーヒー...
プレミアム飲料が大ヒットした今年

 今年は国内飲料業界で大きな変化が見られた年だった。一つはコーヒー業界だ。産地ごとに異なる豆の個性を引き出す焙煎や1杯ずつ丁寧に淹れることにこだわる、いわゆる「サードウエーブ」と呼ばれるコーヒー店が続々開店した。

 その代表格であるブルーボトルコーヒー(以下ブルーボトル)には開業時に長蛇の列ができ、日経MJが発表する2015年上半期ヒット商品番付にも名を連ねるなど、社会現象にもなったほどだ。老舗の銀座ルノアールがサードウエーブ系のコーヒー店「瑠之亜珈琲」を新規展開するなど、便乗商法も顕在化している。

単なる「プレミアム」だけでは、ヒット商品にはならない。成功事例にあるプラスαの要素とは?

 もう一つがビール業界。国内ビール大手5社のビール類の出荷量が10年連続で前年割れする中、大手以外のクラフトビールメーカーの平均販売額は、2010年(対象146社)の約7000万円から11年(147社)が約7600万円、12年(147社)が約8700万円と、逆に伸びている(国税庁調べ)。

 今年はトレンドに便乗するべく、ついに大手もこぞってクラフトビール市場に参入。街中にもクラフトビールを専門に提供するパブが、雨後の筍のように増殖している。

 筆者もそうした店の一つである「クラフトビアマーケット(三越前店)」に週末足を運んだが、常に満席状態の大盛況だった。客層は若く、女性グループが目立つことも特徴だ。クラフトビールは上半期ヒット商品番付にもランクインしている。

 世の中に「プレミアム」ブームを起こした立役者と言えば、01年に本格的に発売され、今では「プレモル」の愛称で定着しているサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」だ。プレモルの成功以来、プレミアム感を追求する商品は、ビール業界だけでなく他の飲料や菓子類、食品に拡大。「プレミアム」という言葉に消費者は食傷気味になり、単にリッチ感だけを売りにするやり方は、通用しにくくなっているのが現実だ。

 ブルーボトルは他のコーヒーチェーンに比べて割高であり、クラフトビールも大手の一般的なビールに比べれば価格は高い。いずれも“少し贅沢”なプレミアムの部類に入る商品だろう。ただし、単なるプレミアムにとどまらず、これまでにはない「+α(プラスアルファ)」の要素を持ち、それが消費者の心を掴んでいる。その要素を知れば、今の世の中でヒット商品を生むための法則が見えてくる。

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