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社内プレゼンの資料作成術
【第25回】 2015年12月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
前田鎌利

孫正義氏が「一発OK」を連発した社内プレゼン術
円グラフは「ワンカラー効果」で印象づける

社内プレゼンはビジネスパーソン必須のスキル。ところが、多くの人が苦手ではないでしょうか?何度も却下されたり、差し戻しにあったり……。そこで、ソフトバンクで孫正義氏から「一発OK」を何度も勝ち取った著者が、秘伝のノウハウを詰め込んだ『社内プレゼンの資料作成術』を発刊。大きな反響を呼んでいます。この連載では、本書から、シンプルな資料で100%の説得力を生む、「超」実践的なノウハウをピックアップしてお伝えします。

「ワンカラー」+「グレーのグラデーション」

 円グラフも、社内プレゼンでよく使うグラフです。
 構成比や割合を示すのに適しているのが特徴です。この円グラフにも、わかりやすくするテクニックがありますので、それをご紹介します。

 まず、【図1】をご覧ください。これは、携帯電話のPRに関するプレゼン資料。女性顧客のなかでも30代女性が突出して多いことを示すスライドです。30代女性をターゲットにしたPRを提案しようとしているわけです。

●図1

 しかし、このスライドでは、「何を伝えようとしているのか」がわかりづらいですね? そこで、私ならば、【図2】のように編集を加えます。

●図2

 まず、ご注目いただきたいのが円グラフのカラーです。30代女性の部分だけ青で強調し、それ以外の部分はグレーのグラデーションで表現しています。さらに、この部分を円グラフ本体から切りだして、少しズラすデザインを施しています。こうすると、「30代女性が多い」ということが一目でわかるからです。これを、「ワンカラー効果」と言います。モノクロの上に、ワンカラーだけを置くことで、そのワンカラーの部分を際立たせる編集手法です。

「数字」を強調してパワースライドにする

 また、このワンカラーの部分の上に「30代女性 38%」というテキストを置くのではなく、キーメッセージとして大きく表示しました。【図1】のキーメッセージは「30代女性が最大の顧客層である」でしたが、これでは13文字を超えてしまいますし、何よりキーメッセージの要素として強力な「38%」という数字が抜け落ちています。

 そこで、「30代女性 38%」をキーメッセージとして大きく表示したわけです。「38%」の部分を、円グラフのワンカラーと同じ青で表示すれば、円グラフとキーメッセージが連動して、30代女性が「38%」で「最大の顧客層」であることが一目でわかるという仕掛けです。

 さらに、「30代女性が携帯電話を使っているビジュアル」を添えることで、よりメッセージが伝わりやすくしました。「男性・女性」など、ビジュアル化しやすいものは、このように写真を添えることで、直感的にわかるスライドにすることができます。

 なお、構成比をブレイクダウンしていく場合には、【図3】のように、棒グラフで表現します。ここでの注意点は、必ず左から右に展開するということです。このグラフのように要素をブレイクダウンするときのみならず、時系列で並べるときなども、すべて左から右に流すように統一してください。「左から右」と「右から左」が混在すると、決裁者が戸惑うからです。

●図3

 

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前田鎌利 

まえだ・かまり 1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業後、光通信に就職。2000年にジェイフォンに転職して以降、ボーダフォン、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)と17年にわたり移動体通信事業に従事。2010年に孫正義社長(現会長)の後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され第1位を獲得。孫正義社長に直接プレゼンして幾多の事業提案を承認されたほか、孫社長のプレゼン資料づくりも数多く担当した。その後、ソフトバンク子会社の社外取締役や、ソフトバンク社内認定講師(プレゼンテーション)として活躍。著者のプレゼンテーション術を実施した部署で、決裁スピードが1.5~2倍になることが実証された。2013年12月にソフトバンクを退社、独立。ソフトバンク、ヤフー、株式会社ベネッセコーポレーション、大手鉄道会社などのプレゼンテーション講師を歴任するほか、全国でプレゼンテーション・スクールを展開している。


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