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China Report 中国は今

日本のスマホ関連企業が中国で今も絶好調な理由

姫田小夏 [ジャーナリスト]
【第193回】 2015年11月20日
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 「中国で人員削減」「中国減速直撃」――新聞では連日そんな記事が掲載される。中国に進出した日本の製造業の中には、業績低迷で四苦八苦の企業や、会社清算を進める企業が目立つ。だが、中にはそうでない企業もある。明暗分かれる中国事業だが、「わが社は絶好調」という企業を紹介しよう。

 「中国事業は今、受注が旺盛です――」

 上海の現地法人で董事を務める営業推進部国際室の杉本希世志氏は明かす。「低迷」一色に染まる中国で旺盛な引き合いにうれしい悲鳴を上げるのは、横浜に本社を置く(株)アルプス技研である。

 同社は3000名の技術者を擁する技術者派遣の大手企業だが、中国では液晶・半導体製造装置の設置やメンテナンスなど、エンジニアリング事業の比重が高い。今、同社現地法人ではこの設備の据え付けに引き合いが殺到しているという。

 発注主は日系メーカーだが、エンドユーザーとなるのが台湾、韓国、中国メーカーである。テレビ、スマホやタブレットなどに使われる液晶・半導体といえば、埃や塵のないクリーンルームでの無塵作業が前提となるだけに、製造装置の設置にも精度の高さが求められ、「実績ある日本企業でなければ」と同社に受注が集中しているのだ。

 液晶・半導体の製造といえば、すでに主役は台湾、韓国に交代してしまったが、製造装置やその据え付けとなると俄然、日本が強い。台湾、韓国が生産の拠点を中国に集中させる今、中国法人を持つ同社には強い追い風が吹く。

 「人員は2年前に比べ約2倍になりました。目下、中国での需要増を見込んで、引き続き現場責任者やリーダーの人員増強を行っているところです」と杉本氏は語る。

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姫田小夏 [ジャーナリスト]

ひめだ・こなつ/中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、「ローアングルの中国・アジアビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」主宰に。語学留学を経て、上海財経大学公共経済管理学院に入学、土地資源管理を専攻。2014年卒業、公共管理修士。「上海の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)、共著に『バングラデシュ成長企業 バングラデシュ企業と経営者の素顔』(カナリアコミュニケーションズ)。

 


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90年代より20年弱、中国最新事情と日中ビネス最前線について上海を中心に定点観測。日本企業の対中ビジネスに有益なインサイト情報を、提供し続けてきたジャーナリストによるコラム。「チャイナ・プラス・ワン」ではバングラデシュの動向をウォッチしている。

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