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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

日本人が「不確実な世界」でビジネスを成功させるための3つのポイント

週刊ダイヤモンド編集部
2015年11月26日
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スイスに本拠地を置くIMD(International Institute for Management Development)は、企業のエグゼクティブを対象とする教育にほぼ特化しているビジネススクール。しかも、多くのビジネススクールで多用されるケーススタディ(過去の事例研究)だけに頼らず、教授陣は教育手法のダイバーシティを進めており、目の前の問題解決にエグゼクティブと一緒に取り組む。2冊目の共著を出したばかりのテュルパン学長に話を聞いた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 池冨 仁)

――将来、日本の企業は否が応でもグローバル化と向き合わなくてはならない流れにあります。そこで、これまで以上にダイバーシティ(視点の多様性)という言葉の重要性が高まってきています。しかし、日本ではダイバーシティと言えば、「女性の管理職登用」に留まっている企業が少なくありません。欧州を代表するビジネススクールのIMD学長として、テュルパンさんはダイバーシティという言葉をどのように説明していますか。

ドミニク・テュルパン(Dominique Turpin)
1957年、フランス生まれ。ESSCA経営大学院を卒業後、日本に渡る。上智大学で経済学博士号を取得後、IMD教授となり、四半世紀にわたって世界各国の企業に対する教育や調査・研究に従事する。専門はブランド・マネジメントとコミュニケーション戦略。長年、日本企業のグローバル化支援と幹部教育などに携わってきた。2010年7月より、IMD学長に就任し、世界各地を飛び回る日々を送る。奥様は日本人で、スイスのローザンヌに在住。Photo by Shinichi Yokoyama

 ダイバーシティという言葉を語る上で、面白いエピソードがあります。

 ノルウェーの探検家ロアルド・アムンゼン(1872年~1928年?)と英国海軍のロバート・スコット(1868年~1912年)の間で繰り広げられた「人類史上初の南極点を目指した到達競争」です。最終的には、1911年にアムンゼンが先に到達しますが、2人の物語を通じてIMDの同僚でイノベーションの研究と教育に取り組むビル・フィッシャー教授は「同じ知性を多く集めるより、異なる知性を多く集めたほうがよい結果が出せる」という教訓を導き出しています。

 アムンゼンとスコットの成否を分けたものは、何だったのでしょうか。フィッシャー教授は、次のように説明します。「資源に恵まれなかったアムンゼン隊はさまざまな相手に情報を求めました。なかでも、グリーンランドに住むイヌイットたちからは、彼らの衣服や装備、食事について学びました。目指す南極は、北半球にあるグリーンランドから遠く離れた場所にありますが、南極と同じように寒く過酷な気候のなかで生活しているイヌイットたちが何を身にまとい、何を食べているかに着目したのです」。結果、アムンゼン隊は、スコット隊より5週間早く南極点に到達しました。往復3000キロメートルの長旅を終えた時に、アムンゼン隊のメンバーは出発前より体重が増えていたそうです。一方でスコット隊のほうは、飢えと寒さに苦しめられてベースキャンプに戻ることができず、遭難して全員が死亡してしまいました。

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