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イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

残ってほしい人ほど辞めていく、介護離職の深刻

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第151回】 2015年11月30日
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介護離職を余儀なくされるベテラン社員が今、徐々に増え始めています

 「介護を理由に仕事を辞めたら、その後の人生はどうなってしまうのか?」

 そんな不安を抱えながら仕事をしている人が今、増えています。介護を行うために早く帰ることを申し出ると、「降格させられるかもしれない」「辞めさせられるかもしれない」と思っている人が少なくないからかもしれません。

 確かに、介護と仕事の両立をよく思わない職場もあるのでしょう。ただ、人手不足もあり、何とか職場に残ってもらおうと策を練っている会社も多いのが実情です。それでも介護離職を決断する人は増加し続けています。高齢化が一層すすむ日本で、仕事と介護の両立をさせることはできないのでしょうか。

 今回は、実際に介護を理由に離職した方の声を紹介しながら、介護離職の実態と問題点を考えてみたいと思います。

「何とか辞めないで働いてくれないか」
会社が引き止めても辞めていく介護離職者

 近年、家族の介護のために仕事を辞める人=介護離職が増えています。製造業の会社に勤務しているBさんは、父親が要介護の状態で、妻も入院中。介護施設に行くため会社を早退することが週に数回あります。同僚たちは「気にするな」と言ってくれますが、これから何年続くのかを考えると「精神的にもたない」と思い、退職を決意したようです。ただ、退職願を出したときに受けた上司からの引き止めは、半端ではないものでした。

 「君のこれまでの経験は会社にとって貴重なもの。何とか辞めないで働く方法は考えられないのか」

 と、上司は説得を繰り返したようです。しかし、Bさんはすでに心が折れており、かつ介護に専念したいとの決断は変わりませんでした。Bさんは翌月には退職。父親の介護施設のそばで、バイトしながら生計を立てることにしました。

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高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
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