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ヘンタイ美術館
【第6回】 2015年12月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
山田五郎 [評論家],こやま淳子 [コピーライター]

ミケランジェロは
筋肉フェチのワーカホリックだった!

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「ヘンタイ美術館」とは、美術評論家・山田五郎さんを館長、ズブの西洋美術シロウト・コピーライターこやま淳子さんを学芸員見習いに見立てた架空の美術館。
美術に興味はあるけれどどこから入っていいのかわからない、という方々に向けた、西洋美術の超入門・連載です。こちらの連載では、書籍『ヘンタイ美術館』から内容をピックアップしてお届けします。今回は、「筋肉フェチのワーカホリック!ミケランジェロ」です。 

ミケランジェロは
筋肉フェチのワーカホリック!

ヤコピーノ・デル・コンテ 『ミケランジェロの肖像』 1535 年頃、メトロポリタン 美術館、ニューヨーク

山田 ミケランジェロはちょっと人間的に問題があったらしくって。

こやま 人付き合いが苦手だったんですね。たしかに偏屈さが肖像画からにじみ出てる。

山田 なのに、バチカンにものすごい作品を残せたんだから、アーティストとしての実力はズバ抜けてたってことですよ。 

こやま 右下の絵って、すごく大きいんですよね

山田 めちゃくちゃデカイですよ
システィーナ礼拝堂の天井画は天地創造のさまざまなシーンを描いているわけですが、部分部分がそれぞれ一個の大作として成り立つくらいのスケール。このときの制作風景は、チャールトン・ヘストンがミケランジェロを演じた映画『華麗なる激情』でも見せ場になってましたけど、実際もほぼ独力で描きあげてるんだよね。上ばかり見て描き続けたので、首が曲がらなくなったとも言われてる。

『システィーナ礼拝堂天井画』 1508-1512年、バチカン

こやま 何mくらいあるんですか?

山田 36m×13m

こやま ひゃあ。何年くらいかけてやったんですか?

山田 4年間。4年かけてひとりで描いた。
ミケランジェロにも弟子はいたんだけど、あの人、信用しないんだよ、他人を。そういうタイプの人っているじゃん。部下を信用できないっていう。

こやま 下につきたくないタイプですね。

山田 同じ時期にバチカンで仕事をしていたラファエロが「ミケランジェロさんスゴイっすー」て感じで見学に来ても、「おまえ、オレの技術を盗みにきただろ」って言って追い返したり。とことん人を信用できないタイプなんですよ。そういう意味では、この人はかなりヘンタイ。

 

 

 

 

 

『アダムの創造』1508-1512年、システィーナ礼拝堂天井画の一部、バチカン

こやま 偏屈ってことですね。

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山田五郎[評論家]

やまだ・ごろう/1958年東京生まれ大阪育ち。映画を学ぼうと上智大学新聞学科に入るが西洋美術史に興味を持ち、オーストリアに遊学。帰国後、大学院に進もうとしたが向いてないと教授に言われ自分でもそう思ったので出版社に就職。美術書を手がけるつもりが雑誌編集者として働くことに。
あらゆる分野で細分化と厳密化が進みすぎて全体像がわかりにくくなっている中で、自分は専門家ではないからこそ批判を怖れずざっくり面白く伝えることができると気づく。以来、美術、時計、食、街などについて、ざっくりした話を書いたり語ったり。
近著に『知識ゼロからの西洋絵画史入門』(幻冬舎)、『銀座のすし』(文春文庫)など。テレビ『ぶらぶら美術・博物館』(BS日テレ)や『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)など。

こやま淳子[コピーライター]

こやま・じゅんこ/京都生まれ。早稲田大学卒業後、博報堂などを経て独立。西洋美術はズブのシロウト。そんな自分にも楽しく美術を解説してくれた山田五郎トークの魅力にとりつかれ、ギャラリストの小和田氏、VoiceVisionの上地氏らとともに『ヘンタイ美術館』を企画。「学芸員見習い」として五郎館長に教えを請うトークイベントから始まり、同名書籍の元になった原稿を作成。様々な方々の協力を得ながら刊行に至る。
最近の仕事に、プラン・ジャパン「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。」、ワコール、カゴメ、ロッテの他、宣伝会議講師なども務める。著書に『しあわせまでの深呼吸。』『choo choo 日和』シリーズ。


ヘンタイ美術館

この「ヘンタイ美術館」は、美術評論家・山田五郎さんを館長に見立てた架空の美術館。美術に興味はあるけれどどこから入っていいのかわからない、という方々に向けた、西洋美術の超入門企画。

ダ・ヴィンチやミケランジェロといった、有名美術家たちは、じつはかなりどうかしちゃってるヘンタイばかり。そんな人間くさい美術家たちのキャラクターにスポットを当て、わかりやすく解説。

「ヘンタイ美術館」

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