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岸博幸の政策ウォッチ

海外エリート層は日本の総合格闘技がなぜか好き

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第23回】 2015年12月25日
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 今年の大晦日に、RIZINという総合格闘技の興行が行なわれます。事実上、2000年代前半に世界中で人気を博したPRIDEの復活となる興行ですが、この興行を単なるスポーツ、エンターテインメントとだけ見てはいけません。ある意味で、大晦日の興行は今の安倍政権の政策の問題点を明確に示唆しているからです。

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日本を愛する外国人の受け入れ拡大を!

大晦日の総合格闘技が指し示す2つの示唆とは?

 一つは、外国人労働者の受け入れの問題への示唆です。

 今年の安倍政権の経済運営を総括すると、最大の問題は改革があまり進まなかったという点に尽きます。長期的な潜在成長率を高めるには、人口を増やすか生産性を向上させるしかありません。新・三本の矢で出生率の上昇を掲げたものの、その実現は容易ではないことを考えると、やはり政府は民間・地方の生産性向上に向けて改革を進めなくてはなりません。

 そう考えると、自由貿易ではTPPという大きな成果を得られたものの、規制改革では、ドローンや民泊など細かいイシューでの検討は進んだものの、農業や保育・介護、雇用制度などの大ダマでは大した成果がなかったのは残念というほかありません。

 ただ、その規制改革でも明るい動きはあります。地方創生特区を活用して一部の地方自治体が自ら規制改革に取り組み出していることです。その中でも特に注目すべきは、外国人労働者の受け入れです。

 外国人労働者の受け入れについては、国レベルでは、ざっくり言うと高度人材はポイント制による受け入れ、それ以外の単純労働者は技能実習制度による3年間に限定した受け入れを基本としています。

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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


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小泉政権時代に竹中平蔵氏の秘書官を務め、数々の構造改革を立案・実行した岸博幸氏がテレビや新聞が決して報じない知られざる政治の裏側を暴きます。

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