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世界同時株安は金融市場の“宴の終わり”を示す

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第410回】 2016年1月12日
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“宴”が永久に続くことはない
年初の株価下落はその終焉を示唆

今回の世界同時株安は一時的なリスクオフに過ぎないと言えるのか

 2016年は世界的な株価下落で幕開けとなった。昨年末にかけて欧米の株式市場が軟調な展開で終了した流れを受け、わが国や中国など主要アジア諸国の株式市場も軒並み大幅下落となった。

 今回の株価下落は、潤沢な流動性=マネーを背景にして株式や不動産の価格が上昇傾向を辿ってきた、“宴”の終焉が近いことを示唆するものだ。

 2008年9月のリーマンショック以降、わが国や欧米諸国、さらには中国などの新興国も積極的な金融緩和策を取って未曽有のマネーを供給してきた。潤沢なマネーの一部は、投資資金となって株式市場や原油などのコモディティ市場に流れ込んだ。

 多額の投資資金の流入を背景に世界の主要株式市場はいずれも堅調な展開となり、「買うから上がる。上がるから買う」という一種のミニバブルが形成された。それと同時に、投資資金は原油などのコモディティ市場にも流れ込んだ。

 しかし、“宴”は永久に続くことはない。2014年の年央以降、中国景気は、大規模な景気対策の効果が剥落し、減速が鮮明化した。資源の大口需要者である中国経済の減速は、原油などのコモディティ価格を下落させ“資源バブル”を破裂させることになった。

 もう一つ見逃せないのは、米国FRBが昨年末に金利の引き上げを行ったことだ。米国の金融政策の変更は、同国の景気のみならず新興国を中心とした世界経済にもマイナスの効果を及ぼす。株価大幅下落は、世界経済がそうしたマイナス要因に耐えられないことを示している。

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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