経営×ソーシャル
事例でみる 企業×ソーシャル
【第2回】 2016年1月26日
著者・コラム紹介 バックナンバー
大王製紙×エイベック研究所

顕在化しづらい悩みが明らかに
在宅介護者向けSNSはなぜ成功したか

自社商品を使うお客様の実態が見えない。メーカーが抱える最も大きな悩みの1つだろう。大人用おむつ業界2位の「アテント」を展開する大王製紙は、2015年3月に介護用品業界初の在宅介護者向けコミュニティ「もうひとりでがんばらない介護生活 けあのわ」を開設、今や1万人超が参加する。2025年には4人に1人が75歳以上という超高齢化社会を迎える中、大人用おむつは今後も拡大が見込める市場だ。そうした市場予測を踏まえ「けあのわ」では、いかに在宅介護従事者との関係を縮めているのか。大王製紙「けあのわ」のキーマン4人と支援を行ったエイベック研究所に秘訣を聞く。

(左から)大王製紙ホーム&パーソナルケア事業部・大原豊さん、山本秀樹さん、エイベック研究所・小林梨沙さん、佐藤玲緒奈さん、大王製紙同事業部・千葉陽治さん、寺山俊之さん
Photo by Mihou Moriya

表面化しにくい「介護の実態」を知りたい

――「けあのわ」のように介護をテーマにしたコミュニティサイトは介護用品メーカーとしては業界初と伺いました。立ち上げに至る背景には、どのような課題がありましたか。

大王製紙ホーム&パーソナルケア事業部マーケティング第一本部・本部長の山本秀樹さん

山本 当社には大人用紙おむつ「アテント」というブランドがありますが、家庭介護の実態を調査すると、製品の正しい使い方を知らず、自己流の使い方をしている方が多いことがわかりました。介護施設等では、弊社の営業スタッフが施設職員の方に、直接使い方を伝えることもできるのに反して、個人のお客様には、製品のパッケージやHPなどを通じてしかコミュニケーションを取れない課題がありました。

 また排泄はデリケートな話でもあるので、お客様に直接うかがっても本音の答えがもらえないという課題もありました。その表面化しづらい実態を知り、課題を何とかしたい、手探り状態の介護を変えるきっかけを作りたいというのが始まりです。

大原 弊社では2014年6月からから子育て世代を対象とした「GOO.N MOM コミュニティ」(ぐんまむ)をエイベック研究所さんと共に運営しておりました。「GOO.N MOM(ぐんまむ)」では、見知らぬ人同士が子育てに関する本音の話し合いや情報交換を活発に行っています。このコミュニティを運営していく中で、こうした匿名のコミュニティは介護にこそ向いているのではないかと思いました。

[PR]


事例でみる 企業×ソーシャル

ソーシャルメディアを上手く活用して、お客さまの声を聞きたい、自社のファンを増やしたい。そうしたニーズを持つ企業は少なくない。これまでエイベック研究所のソリューションを通して、自社や自社ブランドのファンづくりに成功してきた企業の事例を通して、これからの時代のコミュニティづくりの方法を探る。

「事例でみる 企業×ソーシャル」

⇒バックナンバー一覧