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経営失敗のシャープや東芝を産業革新機構が支援する意味はあるのか

週刊ダイヤモンド編集部
2016年1月25日
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官民ファンドの産業革新機構に、大企業の支援案件が殺到している。経営に失敗した企業を国・行政が支援する意味はあるのか。革新機構の存在意義が問われている。(「週刊ダイヤモンド」編集部 浅島亮子)

 Xデーは2月4日。シャープ経営陣が、決算発表に合わせて、支援先を含む再建策の方向性について言及するとみられている。

革新機構がにわか“駆け込み寺”と化している Photo:Bloomberg/gettyimages

 刻一刻と期限が迫る中、シャープをめぐる綱引きは大詰めを迎えている。官民ファンドの産業革新機構と台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が、互いにシャープへの出資金額をつり上げる提案をしており、争奪戦になっているのだ。

 もとより、勝負は決まっている。革新機構を所管する経済産業省、シャープの主力取引銀行(みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行)は足並みをそろえて、革新機構を介したシャープ再建策を用意周到に準備してきた。

 ただし、熾烈な争奪戦により、革新機構の拠出金は膨らんだ。革新機構がシャープ本体へ3000億円を出資し、不振の液晶事業を分社化、革新機構が大株主であるジャパンディスプレイ(JDI)と統合するシナリオが濃厚だ。ある銀行幹部は、「実は、ホンハイのつり上げ攻勢は好都合だ」と打ち明ける。銀行の債権回収リスクを減じ、元手が税金である出資金を多く引き出すことに成功したのだから喜ぶのも当然だ。

 もっとも、不安要素もある。革新機構が描くシナリオの完結には、他ならぬホンハイの存在が欠かせないからだ。ある革新機構幹部は「堺(大型液晶パネル生産の堺ディスプレイプロダクト)は要らない」と言い切る。シャープと共同運営をしているホンハイに、シャープ持ち分を引き取ってもらいたいと考えているのだ。

 ホンハイに争奪戦のしこりが残れば再建案が白紙になりかねない。革新機構は、表ではホンハイと争いつつも、裏では彼らの顔色をうかがう神経戦を強いられている。

 片や、不正会計に揺れる東芝。さらなる減損処理が確実視される中、「虎の子の医療を売却するとは正気の沙汰とは思えない」(入札に参加するメーカー首脳)と言われるくらい、なりふり構わぬ「事業の切り売り」に打って出ている。

 社内では、家電と原子力については革新機構への持ち込みが検討されており、前者はシャープと、後者は沸騰水型軽水炉(BWR)と呼ばれる炉型を持つ日立製作所との連携が模索されている。

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