ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

シャープの液晶事業を奪い合い
「日の丸勢vs鴻海」勝負の行方

ダイヤモンド・オンライン編集部
2015年12月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

強みだったはずの液晶がお荷物に
シャープは生き残れるのか

 連日のように経営再建交渉の舞台裏が報道されているシャープ。本体で約7400億円にも上る有利子負債もさることながら、現在もっとも関心を集めているのは、液晶事業の売却先だ。

もはやシャープ経営者に当事者能力はない。産業革新機構と鴻海、そして銀行団の交渉がシャープの未来を決める Photo:REUTERS/AFLO

 かつて「液晶王国」の名を轟かせたシャープは、他ならぬ液晶の転落によって、経営危機に追い込まれた。世界的に厳しい価格競争にさらされて舵取りに失敗。2011年度、12年度の2年間で、不良在庫処理などで9000億円を超える赤字を計上した。

 液晶事業の失敗はまだ続いている。過去、テレビ向け液晶が供給過剰によって大きく値崩れしてシャープの巨額赤字の原因になったが、現在はスマホ向けなど中小型の液晶で、やはり供給過剰による値崩れが発生。シャープを苦しめているのだ。

 14年度決算は最終赤字2223億円だったが、これもやはり液晶パネルの在庫評価減や液晶工場の減損などが原因だった。15年度に入っても中間期(4~9月期)の営業損益はマイナス251億円。「液晶以外の事業では、そこそこ収益を出せている」(あるアナリスト)のだが、液晶が繰り返し発生させる大赤字が、他部門の収益を食いつぶしてしまっている。

 遅くとも来年3月末までには、経営再建策をまとめなければ、法的整理も現実味を帯びてくる。かつては液晶を売りたがらなかったシャープだが、もはや経営陣に当事者能力はない。主力取引行である三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行の2行、そして“日の丸液晶”の守り手である産業革新機構、さらには液晶事業の買収や、シャープ本体への出資を申し出ている台湾メーカー・鴻海(ホンハイ)精密工業などのプレイヤーたちが液晶売却に向けて、水面下で交渉をしているのが現状だ。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事


ニュース3面鏡

インターネットの登場以来、以前にもまして巷にはニュースがあふれ返っています。そうしたニュースや出来事の中から、DOL編集部が気になる出来事を厳選し、正面のみならず右から左から、価値あるニュース、楽しいニュースをお届けします。

「ニュース3面鏡」

⇒バックナンバー一覧