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きみは特別じゃない──伝説の教師が卒業生に贈った一生の宝物
【第3回】 2016年2月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
デビッド・マカルー・ジュニア

「いまを生きる」という言葉の意味を
本当にわかっているか?
「人生一度きり」と刹那的で自分勝手な行動に走らないために

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アメリカ東海岸発・世界中に拡散した卒業スピーチの最後のパート。損得ではなく学ぶことそのものの喜びを知ってほしい、誰かに見てもらうために山に登るのではなく、山頂の空気を味わい広い世界を見渡すために登ってほしい――生きることの意味を真摯に説く感動的なクライマックス!

いまの自分がどれだけ無知か!?

 きみたちがここにいる間に何か学んだことがあったとすれば、それは、教育は何のために行うかということであってほしいと思います。物質的な損得ではなくて、勉強することの楽しさですね。それと、ソフォクレスも言っていますが、知恵を身につけることは幸せの最大の要素だということもね。(2番目はアイスクリームですが……ま、それはどうでもいいですか。)

 あと、自分たちがいかにものを知らないかということも学んでいてくれるといいですね……いまの自分がどれだけ無知かということも……いまは、ですよ……今日が始まりなのですから。これからどこまで到達するかが問題なのです。

 それから、門出に当たり、きみたちが散り散りバラバラになる前に、これから何をするにしても、それが好きだからする、自分にとって大切だからするようにしたほうがいいということも申し上げておきたいと思います。ボルティモア・オリオールズより勝率が悪い結婚の話をしましたが、あんなふうにならないように、わざわざ大好きでもない人と結婚したりしないようにね。簡単に手に入る幸せや上辺だけの物質的な豊かさにひかれたり、自己満足の世界におぼれたりするようなことはしないことです。恵まれた環境に安住しないことです。

 そして、本を読むこと……いつでも本は読んでください……信念として、これだけは譲れないという思いでね。人生に不可欠な栄養分として本を読むのです。道徳的な感受性を育み、守り、それを実践できる人間になるのです。夢は大きく、努力は惜しまず、自分を大切にするのです。大切な人を大切にし、大切なものを大切にする、全力でね。どうか、切迫感を持って、時計の針がカチカチいうたびに残りが少なくなっているという気持ちを持ってそうしてください。始まりのときがあるように、終わりのときも来ます。その日の午後はどんなに天気がよくても、きみ自身はその究極の儀式を味わえる体ではなくなっているのです。

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デビッド・マカルー・ジュニア(David McCullough, Jr.) 

 

アメリカ、マサチューセッツ州にあるウェルズリー・ハイスクール教諭。作家をめざしていたが挫折し、ハワイのプナホウ・ハイスクールで国語(English)教師としてのキャリアをスタート、経験26年超のベテラン教師。父親はピューリッツァー賞受賞者の歴史学者。マサチューセッツという土地柄もあってか、サンデル教授が行っているソクラテス・メソッドを授業に取り入れ、生徒たちに古典を読ませ、さまざまな議論をさせている。4人の子どもの父親でもある。


きみは特別じゃない──伝説の教師が卒業生に贈った一生の宝物

2012年6月、アメリカ・東海岸の有名公立ハイスクールの卒業式で、同校の英語教師デビッド・マカルー・ジュニアが卒業生に向かって「きみは特別じゃない」と呼び掛けたスピーチがYouTubeにアップされ、またたく間に世界中に拡散した。シンプルに「生きる」ことの大切さを訴えるメッセージが、詳細に具体的に展開されて本として刊行されるにあたり、卒業式祝辞を全訳し、動画とともにご覧いただきたい。

「きみは特別じゃない──伝説の教師が卒業生に贈った一生の宝物」

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