ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
今週もナナメに考えた 鈴木貴博

たぶん誕生するトランプ大統領が日本経済を危機に陥れる

鈴木貴博 [百年コンサルティング代表]
【第5回】 2016年3月11日
1
nextpage
トランプ大統領誕生は、日本経済にとって悪夢になる Photo:The New York Times/AFLO

 今年の秋のアメリカ大統領選挙はどうなるだろう。共和党のドナルド・トランプ候補、民主党のヒラリー・クリントン候補とサンダース候補。ここまでの予備選の状況からすれば、候補者はほぼこの3名に絞られたといっていいのではないだろうか。

 このうち日本経済にとって都合がいい大統領候補はサンダース候補だけだ。彼はオバマ大統領と似ていて、有権者に支持される発言はするが実行力はないだろう。

 残るヒラリー候補とトランプ候補は、政策と人物を見る限りどちらが勝っても日本によいことはない。ただ有権者の人気という観点でみれば、日本では誰もそうなると考えていないようだが、トランプ大統領が誕生する確率が一番高いと私は考えている。

トランプ候補とレーガン大統領の
あまりにも良く似た状況

 ここまで人気の高い泡沫大統領候補というと、実は歴史上よく似た事例がある。1980年に登場したロナルド・レーガン大統領だ。

 当初はハリウッドの俳優出身のレーガン候補が本当に大統領になるなどとは誰も考えていなかった。ところが現職のカーター大統領のあまりの無能さに、新しい何かに期待したアメリカ国民の票によって、大統領選挙では地滑り的な大勝利を得てレーガン氏は大統領の座をつかむことになる。

 レーガン大統領はタカ派で保守派で、アメリカ市民にとても愛された。そしてレーガン政権の8年間は、アメリカの国益を守るために日本への経済制裁や政治圧力が高まった8年間だった。この時期、日本はロンヤス関係を結んだ同盟国でありながら、経済については常に矢面で批判され続けた。

 アメリカ大統領は実はかなり強力な権限を持っている。レーガン大統領はその権限を最大限に活用し、米国議会の決議に対しても何度も拒否権を発動した。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
ビジネスプロフェッショナルの方必見!年収2,000万円以上の求人特集
ビジネスプロフェッショナルの方必見!
年収2,000万円以上の求人特集

管理職、経営、スペシャリストなどのキーポジションを国内外の優良・成長企業が求めています。まずはあなたの業界の求人を覗いてみませんか?[PR]

経営課題解決まとめ企業経営・組織マネジメントに役立つ記事をテーマごとにセレクトしました

クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

注目のトピックスPR

話題の記事

鈴木貴博 [百年コンサルティング代表]

30年のキャリアを誇る経営戦略コンサルタント。情報分析や業界分析に強く、未来予測やイノベーション分野が得意領域。一方で雑学にも強く、経済エンタテナーとして各方面に寄稿。経済クイズ本『戦略思考トレーニング』シリーズは20万部を超えるベストセラー。マスコミ関係者の地下クイズ集団『夜会』のメンバーとしても活躍。


今週もナナメに考えた 鈴木貴博

経済誌をにぎわすニュースや日常的な経済への疑問。そのときどきのトピックスについて経済の専門知識を縦軸に、社会常識を横軸において、ナナメにその意味を考えてみる。

「今週もナナメに考えた 鈴木貴博」

⇒バックナンバー一覧