なぜ、タレコミ先として文春が選ばれるのか。これについても、新谷氏は「これまでタブーを恐れず報じてきたからこそ、情報提供者の方にも信頼していただけるのではないか」と考える。さらに、「週刊文春の取材力を評価していただいているならありがたい」と語る。

なぜAKBスクープを連発できたか?
ネットで飛び交った噂を一掃する真実

 週刊文春に対する、「タブーのないメディア」という認識。特に若い世代にそのイメージを浸透させたのが、文春による一連のAKB報道である。

 AKB48を中心としたAKBグループといえば、「恋愛禁止」で有名。人気グループであり年頃の女性たちだけに、メンバーの恋愛スキャンダルは週刊誌などにとって格好のスクープネタだ。だが、多くのメディアではそういったスキャンダルをほとんど報じなかった。

 そんななか、AKBのスキャンダル報道を連発したのが『週刊文春』だった。結果的に指原莉乃がブレイクするきっかけとなった元カレの告白(2012年)や、人気メンバーの柏木由紀とジャニーズアイドル・手越祐也の旅行写真の掲載(2015年)、あるいは、AKBのエースとされた前田敦子が、グループ卒業直後に人気俳優の佐藤健に路上で“お姫様抱っこ”されている写真(2012年)など、同誌が発信したニュースは数限りない。

 人気絶頂だったAKBのスクープを連発した『週刊文春』は、いつしかネット上で「タブー知らず」と言われるようになった。そもそも、「文春砲」という言葉が出てきたのも、もとはAKB関連のスクープに対してだった。

 なぜ、週刊文春はAKBを追い続けられたのか。ネットではその裏側について、こんな推測が見られる。

「他の週刊誌の親元となる出版社は、AKB関連の写真集などを販売しているため、グループのマイナスになるような記事は書きにくい。『週刊文春』と親元の文藝春秋は、そのしがらみがないために報道できるのではないか」

 その質問をぶつけると、新谷氏はこんなエピソードを語った。

「実はあるとき、文藝春秋でもAKBグループの公式本を受注したんです。その際、会社から『AKBについてはお手柔らかに』と言われました。私も『そうですね』と言いましたが、『ただし、決定的なネタが取れたらやりますよ』と付け加えたんです(笑)。そしてそのタイミングで偶然撮れたのが、前田敦子さんのお姫様抱っこ写真でした」

 前述の通り、その写真は誌面に掲載された。新谷氏は「週刊文春という媒体に対して、会社の理解があること。これもタブーを恐れずに報道できる理由です」と語る。